もちろん、だからといって「東京では売れない」ということではありません。関西の若手芸人はよく街頭レポートなどを番組でやっているので、素人との絡みにおいてはかなり鍛えられています。銀シャリの二人はひな壇でもちゃんとしゃべるので、フリートークも上手だと思います。特にツッコミの橋本さんは器用さがあり、どんなテーマでも笑いに持っていくことができます。
出てきた時とは違うキャラクターを発掘される可能性もあります。本格的なネタを作るバイきんぐの小峠さん、三四郎の小宮さんなども最初はいじられキャラではなかったけれど、今ではいじられ役にもなれる芸人として重宝されています。銀シャリの二人がいじられ役にもなれれば、東京での仕事も増えるのではないでしょうか。
ただ、二人はあくまで劇場を拠点に、腰を据えてしっかりとした漫才をやっていくのではないかと思います。同じく正統派漫才コンビの中川家の場合、千原兄弟やケンドーコバヤシさんなどがいる同世代の中でも古典的な芸において突出した実力を持っていました。そういう芸人は残りやすいので、正当派漫才の系譜を継ぐ銀シャリも長く売れ続けるコンビになるのではないかと思います。