国内

元財務官僚警告 財務省とメディアの「危機デマ」に騙されるな

石原経済再生相も「消費税は社会福祉目的税だ」 共同通信社

〈国の借金は1000兆円を超え、対GDP比で見ると先進国で最悪、ギリシャより悪い。増税して財政再建しなければ、日本は遠からず破綻してしまう〉

 これが財務省の主張であり、「借金1000兆円」と聞けば国民は“やばいんじゃないか……日本も財政破たんしてしまうのでは……”と思う。多くのマスコミも鵜呑みにして国の経済危機を報じてきた。だが、「それは真っ赤なウソ」と指摘するのは、元財務官僚の高橋洋一・嘉悦大学教授だ。

 * * *
 現在の日本の財政は危機でも何でもない。それどころか財政再建はすでに終わっているとさえ言える。

 拙著『日本は世界1位の政府資産大国』などで詳しく書いているが、国の借金が1000兆円あるといっても、日本政府は巨額の金融資産を保有しており、負債(借金)から資産を引いた純債務は約490兆円。しかも、このうち、国債の400兆円以上は日銀が保有している。

 財政法では、日銀が保有する国債は償還期限が来ても全額借り換えできると定められているから、永久に返済しなくてもいい。政府は一応、日銀に金利を払うが、払った金は日銀の利益として政府に納付される。だから事実上、金利もかからない。

 金利ゼロで返済しなくていい借金は、借金とは言えない。そう考えると、日本の純債務は実質的にゼロに近い。金融緩和で日本の財政再建は終わっているのだ。

 にもかかわらず、こんな重要な事実を新聞・テレビは国民にまったく報じないし、いまなお「日本は借金大国」と危機を煽っている。それは大メディアの記者たちが政治家同様、財務官僚に洗脳されているからだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

硬式野球部監督の退任が発表された広陵高校・中井哲之氏
【広陵野球部・暴力問題で被害者父が告白】中井監督の退任後も「学校から連絡なし」…ほとぼり冷めたら復帰する可能性も 学校側は「警察の捜査に誠実に対応中」と回答
NEWSポストセブン
隆盛する女性用ファンタジーマッサージの配信番組が企画されていたという(左はイメージ、右は東京秘密基地HPより)
グローバル動画配信サービスが「女性用ファンタジーマッサージ店」と進めていた「男性セラピストのオーディション番組」、出演した20代女性が語った“撮影現場”「有名女性タレントがマッサージを受け、男性の施術を評価して…」
NEWSポストセブン
『1億2千万人アンケート タミ様のお告げ』(TBS系)では関東特集が放送される(番組公式HPより)
《「もう“関東”に行ったのか…」の声も》バラエティの「関東特集」は番組打ち切りの“危険なサイン”? 「延命措置に過ぎない」とも言われる企画が作られる理由
NEWSポストセブン
海外SNSで大流行している“ニッキー・チャレンジ”(Instagramより)
【ピンヒールで危険な姿勢に…】海外SNSで大流行“ニッキー・チャレンジ”、生後2週間の赤ちゃんを巻き込んだインフルエンサーの動画に非難殺到
NEWSポストセブン
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン
Benjamin パクチー(Xより)
「鎌倉でぷりぷりたんす」観光名所で胸部を露出するアイドルのSNSが物議…運営は「ファッションの認識」と説明、鎌倉市は「周囲へのご配慮をお願いいたします」
NEWSポストセブン
逮捕された谷本容疑者と、事件直前の無断欠勤の証拠メッセージ(左・共同通信)
「(首絞め前科の)言いワケも『そんなことしてない』って…」“神戸市つきまとい刺殺”谷本将志容疑者の“ナゾの虚言グセ”《11年間勤めた会社の社長が証言》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン
ロス近郊アルカディアの豪
【FBIも捜査】乳幼児10人以上がみんな丸刈りにされ、スクワットを強制…子供22人が発見された「ロサンゼルスの豪邸」の“異様な実態”、代理出産利用し人身売買の疑いも
NEWSポストセブン
谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン