国内

マスコミが「男性限定」を「女性差別」とレッテル貼る理由

女性専用車両はOKなのに…

 東京五輪のゴルフ会場となった「霞ヶ関カンツリー倶楽部」(埼玉県川越市)が槍玉にあがっている。

 1929年にオープンした名門ゴルフクラブだが、正会員の資格を持てるのは男性だけ。それに小池百合子都知事が「違和感がある」と言えば、丸川珠代五輪相も「男女平等が原則」として会員規約の変更を促し、「オリンピック憲章が禁じた“差別”に抵触する」として大会組織委員会などが要望書を送付する事態にまでなっている。

 世間では完全に悪者扱いの霞ヶ関カンツリーだが、ゴルフ関係者からは同情の声も上がっている。元『月刊パーゴルフ』編集長でスポーツジャーナリストの角田満弘氏はこう言う。

「五輪会場だから問題になっているだけで、ゴルフ場が男性限定であることはおかしくない。そもそも霞ヶ関カンツリーは同好の士の集まりであるプライベートクラブで、メンバーの人選について第三者が口を出すのはおかしい。女性を受け入れるも受け入れないも、クラブの自由のはずです」

 五輪会場に選ばれたばかりに霞ヶ関カンツリーはとばっちりを受けたようにも見えるが、こうした“意見”は表に出しにくい。「男女平等」が錦の御旗となった現代では表立って異論を唱えると“女性差別主義者”のレッテルを貼られかねないからだ。

 上智大学の碓井広義教授(メディア論)はこう言う。

「特にテレビの視聴率を支えているのが女性というのもあって、日本のマスコミは『男性限定』を批判の対象にしがちで『女性差別』の事例として取り上げるところがあります。私も『女性専用車両』が登場した時は“なんじゃこりゃ”と思いましたし、痴漢冤罪防止用の男性専用車両だってあっていいじゃないかと思うのですが(笑い)。そうした意見は憚られてしまう」

 こうして男性限定だけが叩かれている間に、世の中には映画館の「レディースデイ」や飲食店での「レディースセット」「女子割」など、「女性限定」のサービスが増え続けているのだ。もちろんこれらもサービス提供者の自由である。

※週刊ポスト2017年2月24日号

関連記事

トピックス

オリエンタルラジオの藤森慎吾
《オリラジ・藤森慎吾が結婚相手を披露》かつてはハイレグ姿でグラビアデビューの新妻、ふたりを結んだ「美ボディ」と「健康志向」
NEWSポストセブン
川崎、阿部、浅井、小林
〈トリプルボギー不倫騒動〉渦中のプロ2人が“復活劇”も最終日にあわやのニアミス
NEWSポストセブン
驚異の粘り腰を見せている石破茂・首相(時事通信フォト)
石破茂・首相、支持率回復を奇貨に土壇場で驚異の粘り腰 「森山裕幹事長を代理に降格、後任に小泉進次郎氏抜擢」の秘策で反石破派を押さえ込みに
週刊ポスト
別居が報じられた長渕剛と志穂美悦子
《長渕剛が妻・志穂美悦子と別居報道》清水美砂、国生さゆり、冨永愛…親密報道された女性3人の“共通点”「長渕と離れた後、それぞれの分野で成功を収めている」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《母が趣里のお腹に優しい眼差しを向けて》元キャンディーズ・伊藤蘭の“変わらぬ母の愛” 母のコンサートでは「不仲とか書かれてますけど、ウソです!(笑)」と宣言
NEWSポストセブン
2020年、阪神の新人入団発表会
阪神の快進撃支える「2020年の神ドラフト」のメンバーたち コロナ禍で情報が少ないなかでの指名戦略が奏功 矢野燿大監督のもとで獲得した選手が主力に固まる
NEWSポストセブン
ブログ上の内容がたびたび炎上する黒沢が真意を語った
「月に50万円は簡単」発言で大炎上の黒沢年雄(81)、批判意見に大反論「時代のせいにしてる人は、何をやってもダメ!」「若いうちはパワーがあるんだから」当時の「ヤバすぎる働き方」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《お出かけスリーショット》小室眞子さんが赤ちゃんを抱えて“ママの顔”「五感を刺激するモンテッソーリ式ベビーグッズ」に育児の覚悟、夫婦で「成年式」を辞退
NEWSポストセブン
負担の多い二刀流を支える真美子さん
《水着の真美子さんと自宅プールで》大谷翔平を支える「家族の徹底サポート」、妻が愛娘のベビーカーを押して観戦…インタビューで語っていた「幸せを感じる瞬間」
NEWSポストセブン
“トリプルボギー不倫”が報じられた栗永遼キャディーの妻・浅井咲希(時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》女子プロ2人が被害妻から“敵前逃亡”、唯一出場した川崎春花が「逃げられなかったワケ」
週刊ポスト
24時間テレビで共演する浜辺美波と永瀬廉(公式サイトより)
《お泊り報道で話題》24時間テレビで共演永瀬廉との“距離感”に注目集まる…浜辺美波が放送前日に投稿していた“配慮の一文”
NEWSポストセブン
芸歴43年で“サスペンスドラマの帝王”の異名を持つ船越英一郎
《ベビーカーを押す妻の姿を半歩後ろから見つめて…》第一子誕生の船越英一郎(65)、心をほぐした再婚相手(42)の“自由人なスタンス”「他人に対して要求することがない」
NEWSポストセブン