国内

インフルエンザ治療、不適切な解熱剤のむと脳症おこすことも

インフルで飲まないほうがいい解熱剤の種類は?

 2月8日に急逝したアイドルグループ「私立恵比寿中学」のメンバー・松野莉奈さん(享年18)。所属事務所は「致死性不整脈」で亡くなった可能性が高いと公表したが、死の直後に〈インフルエンザにかかって、解熱剤をのんだために急性脳症になった〉という誤った情報が流れていた。

 そもそも、インフルエンザの患者が解熱剤をのんで急性脳症になるということはあるのだろうか。みやがわクリニック院長の宮川浩一さんが解説する。

「インフルエンザの場合、解熱剤をのんで熱を下げることがよくあります。しかし、不適切な解熱剤をのむことで逆に脳症を起こしやすくなります」

 高熱が出れば「早く熱を下げたい」と思って解熱剤をのみたくなる。それは忙しい人ほど切実な思いだろう。しかし、インフルエンザ患者が自己判断で解熱剤や解熱剤を含む風邪薬をのむことは非常に危険な行為なのだ。

「病院ではウイルスが増えるのを抑えるためのインフルエンザ薬を処方し、さらに咳や鼻水などの症状がある人には、対症療法としてそれらの症状を抑える薬をプラスして出します」(宮川さん)

 高熱が出て「インフルエンザかな」と思ったらすぐに病院を受診するのが基本だが、とはいえ市販の解熱剤がすべてNGというわけではない。医薬情報研究所エス・アイ・シーの医薬情報部門責任者で薬剤師の堀美智子さんが言う。

「アセトアミノフェン系の解熱鎮痛剤は問題ありません。一方、アススピリンなどサリチル酸系の解熱剤はのまないほうがいい。とくに15才以下の子供の場合、サリチル酸系の薬でライ症候群という命にかかわる病気を引き起こす可能性があります。購入する際は薬剤師にきちんと確認してください」

※女性セブン2017年3月2日号

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン