国際情報

大前氏 日本は中国に反日番組やめさせること要求せよ

トランプ大統領の出方は不透明 Reuters/AFLO

 ドナルド・トランプ米大統領の私邸に泊まって一緒にゴルフを楽しむなど、安倍晋三首相は華々しい外交戦略を打ち出して世界に存在感を示そうとしている。しかし、大前研一氏は「日本はまず真の独立国家として生まれ変わることが必要だ」と主張する。

 * * *
 日本は、中国に対して難しい舵取りが求められる。たとえば中国に敵対的なトランプ大統領の威を借りて高圧的になり、日本と直接関係のない南シナ海問題にベトナムやフィリピン、インドネシア、オーストラリアなどと連携して介入していくのは得策ではないと思う。

 安倍首相の新年の海外歴訪はまさにその線に沿った不要なバラ撒き外交だった。しかし、いま日本が中国を南シナ海問題で刺激したら、中国の矛先が東シナ海に移ってくる可能性が極めて高い。

 その時、アメリカが全面的に日本の味方をするかどうかは不透明だ。アメリカには強大な台湾ロビーが存在するので、台湾は守るだろう(トランプ新政権では、沖縄駐留米軍を台湾に移動させるべきだという意見も出てきている)。一方、日本ロビーは霞のようなものであり、尖閣諸島はトランプ政権にとっては二次的な問題にすぎない。

 それよりも日本政府が中国に対してやるべきは、中国のテレビ局が毎晩のように放送している抗日戦争ドラマや反日教育番組をやめさせることである。それが中国人の「日本に対する偏見」を生んでいて、軋轢につながっているからだ。

 韓国の学校教育も同様で、世論はそういうものの積み重ねによって形成されるので、それを放置していたら、いつまで経っても中国人や韓国人の反日感情、嫌日感情はなくならない。中国や韓国との間でも外交関係や歴史を“棚卸し”して、極端な反日宣伝、反日教育をストップさせるべきなのだ。

※SAPIO2017年3月号

関連記事

トピックス

初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
「ウチも性格上ぱぁ~っと言いたいタイプ」俳優・新井浩文が激ヤセ乗り越えて“1日限定”の舞台復帰を選んだ背景
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン