ビジネス

東芝、東証2部降格になったらどんなデメリットがあるのか

2017年3月期決算で債務超過に陥ることは確実か

 東芝は2月14日、米子会社のウェスチングハウスの原子力事業が原因で、約7125億円もの巨額損失を計上することを発表。これにより、2017年3月期決算で債務超過に陥ることは確実と見られている。証券アナリストの植木靖男氏はいう。

「東証は上場規定で、決算期末に債務超過となった場合、1部から2部に指定替えを行なうと定めています。このままだと東芝は、今年8月1日付で2部に降格します」

 日本家電の代表として世界に名を轟かし、日米貿易摩擦で標的とされるほどの影響力を誇った“大東芝”が、東証1部から降格する日が来ようとは……。

 では、1部と2部では何が違うのか。東証を運営する日本取引所に聞いた。

「東証1部と2部は、会社の規模や信用度が違うとされています。1部と2部では上場審査基準が異なり、2部は株主数800人以上、1部は2200人以上。流通株式は、2部は4000単位以上、1部は2万単位以上。時価総額は、2部は20億円以上、1部は250億円以上と決められています」(同社グループ広報)

 一度1部上場すればずっと安泰というわけではなく、2部に指定替えになる規定がある。株主数が2000人未満、流通株数が1万単位未満、時価総額10億円未満、そして東芝のように債務超過になった場合も2部に降格となる。

 しかし、東芝は極めて知名度の高い大企業で、いまさら会社規模が問題にされることはない。証券取引所では変わらず東芝株は売り買いされるし、メインバンクの融資枠も1部と2部で変わりはない。

 だから、投資家が東芝株を買う分にはほとんど影響ないように見えるが、実はそうではない。フィスコの株式・為替アナリスト、田代昌之氏はこう解説する。

「2部降格になった場合のデメリットは、まず東証1部しか投資対象としていない機関投資家の買いがなくなることです。

 また、海外投資家は日本株を購入する際、TOPIXコア30銘柄をバスケットでまとめて買っていく傾向がある。2部に降格すれば日経平均や東証TOPIXの構成銘柄から外れ、海外機関投資家の投資資金が極めて入りにくくなる」

 東芝は、2013年10月31日時点ですでにTOPIXコア30銘柄から除外されているが、日経平均の構成225銘柄には入っている。

「株式市場はすでに東芝の2部降格は織り込み済みですが、日経平均採用銘柄から外れると、日経平均指数に連動して運用しているファンドからも自動的に外れるので一定の売りが出る。もう一段下げる可能性はある」(前出・植木氏)

※週刊ポスト2017年3月10日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《“七三分け”白髪の石橋貴明が動き始めた》鈴木保奈美「私がお仕事をしてこられたのは…」“再ブレイクと闘病中”元夫婦の距離感
NEWSポストセブン
波瑠と高杉真宙の仲睦まじいツーショット
《波瑠がメガネと白セーター姿で高杉真宙にピッタリ寄り添い…》「思い出深い1年でした」新婚ホヤホヤの2人は“お揃いのデニムパンツ”で笑顔の神対応
NEWSポストセブン
『激走戦隊カーレンジャー』でピンクレーサー・八神洋子役を演じ、高い人気を得た来栖あつこさん
《スーパー戦隊50年の歴史に幕》「時代に合ったヒーローがいればいい」来栖あつこが明かすイエローとの永遠の別れ、『激走戦隊カーレンジャー』ピンクレーサー役を熱演
NEWSポストセブン
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
《識者が“皇族の喫煙事情”に言及》「普段の生活でタバコを吸われる場合は…」秋篠宮さまの“車内モクモク”動画に飛び交う疑問
NEWSポストセブン
小室さん眞子さんのNY生活を支える人物が外務大臣表彰
《小室眞子さん“美術の仕事”の夢が再燃》元プリンセスの立場を生かせる部署も…“超ホワイト”なメトロポリタン美術館就職への道
NEWSポストセブン
今年成年式を終えられた悠仁さま(2025年9月、東京・港区。撮影/JMPA) 
《自らモップがけも…》悠仁さまが筑波大バドミントンサークルで「特別扱いされない」実情 「ひっさー」と呼ばれる“フラットな関係”
週刊ポスト
結婚を発表した長澤まさみ(時事通信フォト)
《トップ女優・長澤まさみの結婚相手は斎藤工と旧知の仲で…》インスタ全削除の“意味深タイミング”
NEWSポストセブン
長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「クマが人里に降りてくるのは必然」「農業は野生動物に対する壮大な餌付け」 知床・ロシアでヒグマを撮った動物写真家が語る “現代の人間に欠けている自然観”
NEWSポストセブン
11人家族の宮前家
《子ども9人“大家族のパン屋さん”》「店員さんが注文を覚えきれなくて(笑)」11人家族のインフレ“金銭事情”と、大人数子育てで培ったこと「マニュアル本は役に立たない」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン