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大相撲界の厳しい格差社会「番付が一枚違えば家来同然」

大相撲には確たる番付格差が

 新横綱「稀勢の里」の誕生に沸く角界。現在、日本相撲協会に所属している力士の数は、一月場所の番付を見ると629人。「若貴ブーム」だった1990年代の全盛期には1000人を超えたこともあるというから、かなり減っている。

 力士の階級は、序ノ口から最高位の横綱までの10段階。三段目以上はそれぞれ人数が決まっており、十両以上になると関取と呼ばれ、月給も支払われるようになるのだ。

「角界には古くから、『番付が一枚違えば家来同然、一段違えば虫けら同然』という言葉があります。特に、西十両十四枚目と東幕下筆頭では、月給103万円と無給(場所手当金あり)という、大きな差が生まれます。その他、稽古が終わってから風呂に入るのも、ちゃんこが食べられるのも番付順。この衣食住すべてにおいての番付による格差が、上を目指す励みになっているのです」

 そう話すのは、第三十四代・木村庄之助として、平成20年3月場所まで立行司を務めた伊藤勝治さん。

 まわしの色も地位によって規定があり、幕下以下は稽古も本場所も、同じ黒色の木綿のまわしを使う。そして関取になると稽古まわしは白色の木綿に、本場所では締め込みという絹のまわしをしめ、色は自由に選べるようになる。

 関取以上が化粧まわしをつけての土俵入りを行い、上に行くほど、華やかになるのだ。

 相撲部屋に入門するには、義務教育を終えた23才未満(アマチュア相撲の好成績者は25才未満)という年齢規定があるが、現役力士の定年は定められていない。ちなみに現役最高齢力士は、序二段の華はな吹かぜ。立浪部屋所属の46才だ。

※女性セブン2017年3月16日号

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