片想いとサスペンスが動き出す終盤は、これまで以上に波乱含み。「いまだ明かされていない『嘘』や『まさか』がある」というだけに、土井さんたちの演出がさらに冴え渡るのは間違いないでしょう。
坂元さんのつむぐセリフに注目している人が多いのは当然ですが、土井さんたち演出陣が「文字で書かれたセリフをどう映像化しているのか」も、間違いなく『カルテット』の魅力となっています。3月21日の最終回まで残り3話。演出に注目してみてはいかがでしょうか。
【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本前後のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。