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堀江貴文×落合陽一対談「これからは労働がエンタメに」

「ポケGOとUberはほとんど同じ」(落合陽一氏)

 AI(人工知能)やVR(バーチャルリアリティ)技術、ロボット技術などが急激に進化し、機械の知能が人間を超える「シンギュラリティ」が近づいていると言われる。そうした中で、人間の仕事は、生活は、どう変わっていくのか。ホリエモンこと堀江貴文氏と、メディアアーティストで筑波大学助教の落合陽一氏が「驚くべき近未来」を語り合った。

 * * *
堀江:アマゾンGO(※注1)はすごいよね。これまでの自動レジは客が自分で精算作業をしてたけど、アマゾンGOはレジ自体がない。

【※注1/アマゾンが米シアトルでテストしている、コンビニのような業態のリアル店舗。レジがなく、スマートフォンをかざして入店し、商品を棚から取って店から出れば自動的に決済が完了する。店内には無数のカメラとマイクがあり、客が商品を手に取った様子を人工知能で認識している】

落合:スマホに専用アプリを入れておけば、持ち帰った商品がアマゾンのアカウントで課金される。コンビニはすべてアマゾンGOになると思いますよ。

堀江:そうやって自動化されると、人間のやる仕事なんかなくなるよね。「機械に仕事を奪われる!」と心配する人も多いけど、人間は遊んでいればいいと思う。

落合:ほかにやることなくなりますからね。機械と人間が「競合する」と恐れてばかりいるのは古いですよね。

堀江:俺がやっているHIU(堀江貴文イノベーション大学校。会員制のコミュニケーションサロン)でも、どうやって遊んでいくかを研究してる……というか、実践しているんです。

落合:僕も、学生たちには「研究はいちばん貴族的な遊びだ」と言っています。

堀江:これからは労働がエンターテインメントになる。だから、楽しいことを好きなだけやれる仕組みをいかに作るかが大事。

落合:たとえば、ポケモンGOとUber(※注2)は、一方は遊び、一方は仕事なのに、よく似ています。スマホを見ながらあちこち歩き回ってポケモンを捕まえるのがポケモンGO。スマホを見ながら客がいるところに行ってピックアップし、目的地に運ぶのがUber。賃金が発生するかどうかの違いだけで、やっていることはほとんど同じです。

【注2/配車アプリ。アメリカなどでは、自家用車をタクシーのようにして、客から料金を徴収して仕事としている運転手も多い】

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