ちなみに、彼の父親である功さんは、大阪薫英女学院陸上部の監督を務め、昨年12月の全国高校駅伝女子の部では2014年以来、2度目となる日本一に導いた名将である。母も元アスリートだといい、こういうスポーツ一家のDNAが、安田を大きく成長させた。
選抜で履正社は大会初日に早くも登場する。相手は、東京の日大三。同校には、昨秋の東京大会決勝で、早実の清宮を5打席5三振と、完膚無きまでに抑え込んだエース左腕・櫻井周斗がいる。「東の清宮、西の安田」と、常に同級生のライバルと比較される安田だが、清宮が打ちあぐねた櫻井との対決は、大きな注目を集めることはもちろんのこと、彼自身、期するものがあるはずだ。
安田は言う。
「神宮大会で優勝することができたので、春も、夏も無敗で高校野球を終えたい」
目指すは“三冠”である。