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バブル前夜 幻の「野村・モルガン信託会社構想」の顛末

圧力を変革につなげられなかった ZUMA Press/AFLO

 日本経済の飛躍と崩壊の過程からは数多くの教訓が得られる。日経新聞元編集委員・永野健二氏が著した『バブル』が大反響を呼んでいる。永野氏は、現在の日米関係に既視感を覚えるという。

 * * *
 1980年代の日本のバブルを振り返って見るとき、あの時にあれが実現していたら、歴史は異なる展開をしたのではないか、と思うことがある。1985年のプラザ合意によるアメリカのドル高政策からの転換と、裏返しとしての日本の国をあげた円高危機論、そして1987年のブラックマンデーの世界同時株安。それは米国と日本と西独、株式・為替・金利の三元三次方程式でつながる、世界の金融市場が、初めて迎える危機だった。

 グローバリゼーションの中で、2月の安倍晋三─トランプ会談でもみられた、米国に対する日本政府の過剰ともいえる配慮が、日本のバブルの最終局面の土地高と株高を加速して、1990年以降のバブル崩壊の傷跡を大きくした。

 1988年~89年の最終局面のバブルの増幅は、国際協調という名のもとに、日本銀行がみずからの役割を放棄して、金融引き締めを逡巡したこと、大蔵省がまるで、右肩上がりの株高を保証するかのような、財テク推奨の旗を自らふったことにある。

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