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2017.04.09 07:00  SAPIO

高級カップ麺はいかにしてシニアのハートと胃袋を掴んだか

◆シニア向け商品もSNSの口コミ効果が!

 年間450種も生まれる新商品。激烈なサバイバル競争が展開される食品市場。カップ麺の開発担当者はみな、新商品が翌年まで生き残ることを願う。そのためにはまず、一度買った人がリピートしてくれることが必須だ。

 カップヌードルリッチの場合、リピート意向は何と50~70%にも達した。これで、生き残りのメドはついた。しかもリピートしてくれた人たちの中から、さらに別の新しい流れが生まれ商品が動き始めたのだ。

「アクティブシニアは、実は情報発信もアクティブだったのです。口コミやSNS等でリッチ味の情報をどんどん拡散してくれたんです」

 想定外の「シャワー効果」だった。SNSの口コミはシニア層だけでなく、普段カップヌードルを食べている若いコア世代にまで伝播していった。当初のターゲットだったアクティブシニアが、リピーターとしての役割を越えて、この商品を世に広める“宣伝マン”に変身していた。

「発売後、ツイッターで分析をかけたところ『美味しい』というワードが浮上しました」

 他人に教えたくなるリッチな味を、何かを伝えたいアクティブシニアに届けた「絞り込みマーケティング」。それがこの商品を大ヒットに押し上げた。

【PROFILE】やました・ゆみ/五感、身体と社会の関わりをテーマに取材、執筆。日経新聞で海外ドラマ評、ネットでメディア批評コラムも執筆中。最新刊は『広島大学は世界トップ100に入れるのか』(PHP新書)。『なぜ関西のローカル大学「近大」が、志願者数日本一になったのか』(光文社)等著書多数。江戸川区景観審議会委員。

※SAPIO2017年5月号

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