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『トイレット博士』作者 日本人の喜怒哀楽と排泄物の関係分析

『トイレット博士』作者・とりいかずよしさんが排泄物を語る

 問題の例文がすべて「うんこ」の小学生向け漢字ドリル『うんこ漢字ドリル』が累計28万部を突破するベストセラーとなっている。さらに松本人志(53才)は、吉本興業の芸人が多数登場する文芸誌『文藝芸人』の中で、若手芸人たちに「なぜ日本人はウンコが好きなのか?」という問いを投げかけた。

 たしかに、人々の興味をそそる存在であるかのように見える「うんこ」。それは子供や芸人だけでなく、谷川俊太郎は『うんこ』という詩を発表。森山直太朗も『うんこ』という曲を出している。

 なぜ私たちはこんなにも「うんこ」にとらわれてしまうのか。1000万部を記録した伝説的ギャグマンガ『トイレット博士』の作者、とりいかずよしさんはこう分析する。

「下校中、うんこしたくなって焦ったことのない子供って、いないと思うんだよね。それなのに、大の個室に入るのが恥ずかしいから、男子トイレを全部個室にするところもあるくらい。そうやって日本はうんこ=恥ずかしいという認識が大人でも子供でも強いから、おもしろがったりからかったりしないと話せないんだと思うんです。中国のように下半身だけを隠してうんこをする地域や、穴を掘ってするような途上国だとまた違うのかもしれないけれど」

 トイレの言い方ひとつとっても、厠、せっちん、御不浄、便所、化粧室、飲食店では「すみれ」など、ここまで多彩な国はない。

「うんこの話でからかわれて悲しんだり、笑い転げたり…うんこを肥料として売買していた江戸時代の文化も透かして見ると、日本人の喜怒哀楽すべてにかかわるうんこは、やっぱり切っても切り離せない存在なのではないでしょうか」(とりいさん)

 今日も私のうんこが出てこない──そんな思いにとらわれ、会えたら幸せな気分になり、時と場合によってはどん底に突き落とされる。

 こんなに私たちを振り回すのは、愛する人かうんこかくらいのもの…うんこってスゴイ。

※女性セブン2017年4月20日号

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