国内

方言はモテ要素 茨城の“ぺ”山形の“のぅ”はかわいい印象に

有村架純の「ごじゃっぺが」で人気急上昇

『あまちゃん』の「じぇじぇじぇ」は岩手県。『花子とアン』の「てっ!」は山梨県――朝ドラヒロインが繰り出す、そんな素朴でどこか懐かしい方言は、これまで何度も話題になってきた。そして今回も――。

 放送中のNHK連続テレビ小説『ひよっこ』で有村架純(24才)演じるヒロイン・谷田部みね子がしゃべるのは茨城弁。「ごじゃっぺが!」(いい加減だなぁ)など、ごく自然になまる有村に「かわいい!」と賞賛の声が集まっているのだ。

 方言といえば、かつては田舎丸出しで恥ずかしいものという見方をする時代があった。地方から上京した人の中には、標準語を話しながらもついついなまりが出ると、バカにされて笑われた、という経験を持つ人も少なくないだろう。もっとも大阪弁や京都弁など、自分こそ標準語だと思っている人には無関係ではあるが…。

 いずれにしても、かつてのそんな認識がここ数年で大きく変わってきている。2010年に美少女×方言をフィーチャーしたバラエティー『方言彼女。』は当初テレビ埼玉で放送されたものの、たちまち人気となり、全国で放送されることとなった。

 その背景には近年、地方創生など、地方を大事にする動きが社会に広まり、地域性を重要視する動きが高まっていることも無関係ではない。

 例えば、2013年に全国で初めて方言を使って『富山きときと空港』という愛称をつけた富山空港。“きときと”は富山弁で“新鮮な”といった意味だそうで、寒ブリなど富山が誇る新鮮な海の幸を県外へPRする意図が込められているのだという。

 東京女子大学現代教養学部教授で『出身地(イナカ)がわかる方言』(幻冬舎刊)の著者・篠崎晃一さんが言う。

「方言は、地域社会の人間にとっては普通の生活語でありながら、その言葉に劣等感を持つ時代もかつてはありました。ですが、時代と共に価値観が変わり、今は自分のアイデンティティーであり、地域の文化だとプラス思考に変わってきている。他の地域にはない独自色を持つ言葉として、価値が高まっているんです。人気のある俳優や芸人が方言を使うことで、使ってみたくなる若者も少なくありません」

 有村が朝ドラで話している茨城弁には「っぺ」が語尾につくが、そうした音感の雰囲気にも方言の魅力が宿っていると篠崎さんは明かす。

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン