「かかわろうとする子供たちを“区別するかどうか”は大きな判断基準。例えば、女の子たちばかりに声をかけているならば警戒しましょう。本来の子供好きならば性別の分け隔てなく接するはずです」
澁谷容疑者にも、「女児には優しく話しかけるのに、男児には厳しかった」などの証言があった。
ゆうメンタルクリニック総院長のゆうきゆう氏が言う。
「とくに男性の場合、興味があるものを無意識に目で追いやすいという特徴があります。
例えば子供が通るたびに視線を送る、子供の声につい振り返るなど、わかりやすい行動もあります。関心のある対象が目につきやすいのは誰でもそうですが、性的欲求が刺激される対象の場合は関心の度合が違ってくるんです」
スキンシップの取り方も違う。
「子供の頭をポンポンとなでるのは珍しくありませんが、小児性愛者の場合、頭をなでる時に髪の毛を指に絡ませることがあります。
また、子供のズボンのホコリを払うときでも、普通はサッとはたくだけなのが、なでたりさすったりするなど、疑問に感じるようなスキンシップが見られることも。変だと思ったら、自分の夫に“男性から見てどう思うか”を聞いてみるのも手です」(前出・ゆうき氏)
精神科医の片田珠美氏は「1対1になりたがる人も注意が必要」と話す。
「容疑者も、“家でプールをやるから”と子供たちを呼んでいたという報道がありましたが、そのように好みの子を家に呼んで2人きりになろうとするケースもあります」
今回の事件で、“見守り”をしてきた側も不安を抱えることになった。4月16日の保護者説明会に出席していた男性保護者が打ち明ける。
「毎朝“おはよう”と言葉を交わしていた子供たちから、“第二の澁谷”みたいに思われてしまうのではないかって…」
すべての子供好きを疑うべきではないにせよ、こういう事件が起こってしまったならば、大人の側も、子供たちやその親を不安にさせるような言動には注意を払うべきだろう。
「疑惑の目を持たれないためには男親の場合、必ず自分の子供もしくは妻など第三者を同席させること。何らかの事情で2人きりになるなら、誰かにそのことを一言告げるといった、オープンな連絡を心がけましょう」(前出・ゆうき氏)
ベトナムからやってきた未来ある少女の命が奪われた事件は、全国の父母だけでなく、“優しい隣人”たちにも暗い影を落としている。
※女性セブン2017年5月4日号