竹内:しょうがないですよね。若い女と恋愛できる地位とお金とか能力があるなら、それは使うなっていう方が無理ですよ。奥さんの南果歩さん(53才)が闘病中なのにかわいそう、ともいわれていますが、動物行動学的にはしょうがないんですから。これは動物行動学の基本中の基本ですが、人間も含め、動物は自分の遺伝子をいかに多く残すかが最大の使命です。しかも男は女と違い、毎日でも繁殖の機会があります。年をとった妻を横目に若い女性に走ることも、妻が闘病中や妊娠中の夫の不倫も、起こってしかるべきことなんです。
片田:謙さんみたいな男性だったら、なおさらですよね。
竹内:女性は排卵期になると、男っぽい顔を好むという報告があります。男性ホルモンの『テストステロン』のレヴェルが高くなると、男っぽい顔になるのですが、この大半は精巣で作られ、性欲や生殖能力に影響を与えます。つまり女性が、排卵期に謙さんのような男っぽい見た目の男性を好むというのは理にかなっているんです。だけど、一方で女って、男っぽい男よりも女っぽい優男を好みますよね。羽生結弦選手(22才)とか、アイドルグループの男の子とか。
片田:いいよね、羽生くん。相手が羽生くんだったら、タイ在住の男性(31才)に貢ぎ出資法違反で送検された山辺節子容疑者(62才)の気持ちがわからなくもないよ(笑い)。
竹内:小顔で、顎もしゅっと細くて、ひげも本当に生えるのというくらいに気配がなくて、お肌はつるつるでしょ。これ全部、女性の顔の特徴です。羽生くんがいかに魅力的かっていうのは、私もわかります。で、羽生くんのような一見草食に見える優男を、女性はイケメンだと言うんですが、イケメンは精子の質がいいという調査結果もあるんです。
精子の質とは、他の男の精子と卵の受精を巡って競争をしたときに、泳ぐ速度が速いとか、頭突きしたり邪魔したりして、卵子にたどりつく、という表現をする人もいますが、そういう戦で勝ちやすい精子のことです。優男は女性にモテて、特にすでにパートナーのいる、たぶん年上の女性から声がかかりやすいので、パートナーVS優男という精子同士の争いに遭遇することになる。そのために精子の質がよい必要があるのです。だから優男には腹違いの子供がいることも少なくないでしょう。
これはテストステロンのレヴェルが高いと生殖能力も高いということと矛盾するのですが、このあたりは一筋縄ではいかない問題なので、少なくとも今わかっていることとしてご理解ください。
※女性セブン2017年5月11・18日号