『仮面ライダーW』出身の菅田将暉


「実際何度か放送は中断されています。今ではCG処理が当たり前になっていますが、昔は特殊技術や着ぐるみなどで撮影に膨大な費用がかかりました。その上、バブル崩壊で不景気となり、一方で少子化も深刻化しました。それでも、ヒーローものの復活の声は根強く、2000年に復活することになったんです」

 しかしお金の問題は依然として大きなネック。特撮ということに加え、3か月クールのドラマと違い、1年間の放送となるため、主演俳優のギャラも1年分支払わなければいけないからだ。前出のテレビ局関係者が続ける。

「制作サイドはそのことを逆手にとりました。すでにスター俳優になっていたら、ギャラもかさみますから、イケメン新人を起用しようとなったんです」

 そうして作られたのが2000年の『仮面ライダークウガ』。主演はオーディションで選ばれたオダギリジョー(41才)。これがオダギリの出世作となったが、彼は幼少期より特撮番組になじみが薄く、「リアルな芝居がやりたくて俳優になったから特撮はやりたくない」とこぼしていた。

 子供の頃から仮面ライダーを見ては胸を高鳴らせていたというコラムニストの今井舞さんはこう説明する。

「今でこそ、ヒーロー出身であることは、輝かしい経歴で、“われこそは”とみなさん公言されますが、それは市民権を得たから。オダギリさんの頃は、まだちょっと、みっともない経歴と扱われがちでした。

 でも彼のブレーク後も、シリーズで主演した俳優たちがどんどんブレークしていくことから、市民権を得て、新人俳優の登竜門となったんです。ちょうど女優にとっての朝ドラと同じ位置づけですね。見ている方も、誰の息もかかっていない若いイケメンが発掘できる、宝探しのようで、ドキドキワクワクする番組となっている」

 こうした平成ヒーローは、元祖仮面ライダーの藤岡弘、(71才)に象徴されるような昭和ヒーローとは正反対だ。

「昔は男っぽい、男が男に惚れるようなタイプでしたが、オダギリさん以降は、お母さんが見てもウットリできるようなタイプになっている」(今井さん)

※女性セブン2017年6月1日号

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