ライフ

命に関わる不整脈「心房細動」で脳梗塞を発症するリスク上昇

心拍の規則性が失われる心房細動を解説

 心臓は4つの部屋に分かれ、上の2部屋を右心房、左心房、下の2部屋を右心室、左心室という。右心房の上部に洞結節(どうけっせつ)と呼ばれる部分があり、安静時で1分間に50から100回電気を発生する。この電気は心房から心室に流れ、それぞれの部屋が協調して収縮し、体全体に血液を効率よく送り出している。つまり、心臓に流れる電気の異常や刺激が適切な経路以外を通ると不整脈が起きやすくなる。

 命に関わる不整脈としては、心拍の規則性が完全に失われる心房細動がある。現在、日本で170万人の患者がいると推計され、治療が必要な不整脈の中で最も患者数が多い。日本初の不整脈治療専門医療施設、東京ハートリズムクリニックの桑原大志院長に話を聞いた。

「心房細動になると1分間に約600回もの頻度で心房が興奮し、心房と心室の協調性が失われます。心房の中で血液が淀み、血栓が作られて、脳梗塞を起こしやすくもなります。さらに、心拍数が早くなるせいで、心臓が疲弊して心不全を発症し、死亡リスクが上昇します」

 心房細動の危険因子は、加齢、高血圧、心臓病、飲酒だ。中でも飲酒が大きな要因として挙げられ、日本酒は1合、ビールなら500ミリリットル、ウイスキーではダブル1杯がアルコール1単位に相当し、1日3単位以上飲む人は、心房細動リスクが上昇することがあるといわれている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト