国内

家事・育児を分担したい共働きの妻へ、夫の本音

家事に対する夫の本音は?(写真/アフロ)

 1980年には約65%だった専業主婦の割合が、2014年には約40%に激減している。そこで出てくるのがこんな不満。「私だって働いているのに、“家事・育児は女の仕事”なんてズルい!」。

『女性セブン』の読者アンケートの結果、兼業主婦の約5割が、家事・育児を1人で行っていた。彼女たちの声で多かったのは「私の忙しさを察して手伝ってほしい」という不満。これに対し、「夫は家事・育児分野の新入社員。察するなんて不可能」と断言する専門家もいる。夫にさじを投げる前に、彼らの言い分を聞いてみませんか?

『男がつらいよ』(KADOKAWA)などの著書がある社会学者の田中俊之さん。

 毎日、食器洗いから寝かしつけまでこなす田中さん。うまく分担できているのは、お互いに自分の意見を押しつけないからだという。

「朝食作りもぼくの担当ですが、実は毎日同じメニューで、スムージーとトーストだけ。でも、それで文句を言われたことはありません。もし妻が、“あなたの朝食作りは間違っている。私の言う通りにして”などと意見を押しつけてきたら、不満が募ると思います。そもそも、家庭内は心の安定を得る場であって戦いの場ではないはず。なるべく妻と衝突しないよう分担したいと思っています」(田中さん)

※田中さんの家事分担
●朝食作り
●朝食から夕食分までの食器洗い
●子供を風呂に入れる
●子供の寝かしつけ

 7才、5才、2才児の父であるサイボウズ代表取締役社長の青野慶久さんは、 社長業をこなしつつ、家事・育児を行う。妻からの指示が具体的なのが助かると言う。例えば、次男が急に熱を出した時も、「次男だけ保育園に迎えに行き、○○クリニックへ行って。保険証と医療証と診察券は××にある」という指示がラインできたという。

「夫へのリクエストがあるなら、心にしまっておかず、諦めずに出し続けてほしい。言われ続けて、全く変わらない人はいないと思うんです。ぼく自身、妻から要求され続けた結果、ここまでやるようになりました。妻にがまんをさせて、笑顔を消すのは本末転倒。目指すところは笑いの絶えない家庭ですから」

※青野さんの家事分担
●朝/子供を起こして着替え・手洗い・うがい・洗顔の手伝い、朝食のテーブル準備、保育園送り、ゴミ出し
●夜/週1で料理、夕食のテーブル準備、風呂上がりの子供に寝間着を着せて歯磨き、読み聞かせ、風呂洗い
●その他/掃除、学校行事への参加

※女性セブン2017年6月1日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
3大会連続の五輪出場
【闘病を乗り越えてパリ五輪出場決定】池江璃花子、強くなるために決断した“母の支え”との別れ
女性セブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン