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“清武の乱”を経て「育成の巨人」崩壊、以前のままなら…

清武氏の騒動を経て今…(写真:共同通信社)

 6月l3日、読売新聞本社で行われた株主総会で、球団史上最悪となる13連敗を喫した読売巨人軍の堀辰佳GMの辞任と鹿取義隆GM特別補佐のGM昇格が発表された。この第一報が、前日(12日)に読売グループのライバルである朝日新聞系の日刊スポーツがスクープしたのは、原辰徳氏の復帰を望む関係者からの情報があったからではないかとの説もある。水面下で関係者の思惑が交錯し、主導権争いの暗闘が繰り広げられる。その間に肝心のチームは下位に沈む──そうした内部崩壊の様相を見て、阪神元球団社長・野崎勝義氏はこう語る。

「巨人が弱くなり、組織が悪循環に嵌まっている最大の原因は、2011年に大騒動の末に解任された清武英利・GMのやってきたことを全否定しなければいけない状況が続いているからです」

 この騒動は「清武の乱」として記憶されている。その年、第2次政権6年目の原・巨人は3位に沈み、CSでも2位ヤクルトに敗退してシーズンを終える。

 それから間もなく、来季人事案がいったんは確定する。ところがその後、留任が決まっていた岡崎郁ヘッドコーチの降格と、江川卓氏のヘッドコーチ招聘案が急浮上。これを当時の清武GMが、渡辺恒雄代表取締主筆の「鶴の一声」による不当な人事介入だと暴露する記者会見を開いたのである。2011年11月11日のことだ。

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