芸能

テレビ、ラジオ、ネット「文化人枠」の不思議なギャラ事情

「文化人枠」のギャラ事情はどうなっている?

 通常の商売に関しては明確な値付けがあり、売り手も買い手も納得できる均衡の金額で商売が成立するもの。しかし、これがあまりにも当てはまらないのがテレビ業界である。芸能ニュースなどで、「大御所司会者は1本出ると200万円」や「知名度の高さの割には1本50万円なので中堅芸人・Xは司会者として重宝されている」といった話もある。また、「前説」と言われる番組前に観客席をあたためる(事前に盛り上げる)役の若手芸人のギャラは5000円程度とされる。

 これは芸能人の話であり、「格」に応じてギャラが変化していく点については理解ができるだろう。5000円の若手であっても「いつかは200万円に……」という野望を抱き、日々前説に励んでいるのだ。だが、番組出演者の中で「いったい、こりゃなんだ……」と考えるのがいわゆる「文化人枠」の出演者である。弁護士やジャーナリスト、元官僚、学者らがこの枠に相当する。芸能事務所に所属する芸能人であれば、テレビの1時間番組で10万円以上はもらえるものだが、文化人枠の場合は3万円が定番となる。そのため芸能事務所に所属し、芸能人扱いをしてもらう人もいる。

 ここで言う「文化人枠」とは情報番組のコメンテーターや、とある専門分野の解説者としてパネルの前に立ったりする人々であるが、このギャラの相場の基準がよく分からないのだ。テレビ、ラジオ、ネット番組へ多数出演した経験を持つジャーナリスト・A氏が、これまでのギャラ事情について明らかにしてくれた。仕事内容については、「事前打ち合わせ(対面・電話両方)あり+出演」「テレビ局の会議室等で収録→VTR出演」「ぶっつけ本番出演」「ラジオでの電話出演」の4パターンがある。テレビ、ラジオ、ネット番組のギャラ事情をそれぞれのパターンも含めて紹介する。

【テレビ】
 情報番組に専門家として1コーナーに出演した場合は、2~3万円。時々レギュラーコメンテーターが休んだ場合の代打として登場する場合は1時間で3~5万円、2時間になると5~7万円。ひな壇芸人的「その他大勢」のバラエティ番組の場合は2~3万円。局アナと専門家だけのマジメな解説番組の場合は1時間5万円。VTR出演の場合は1~2万円だ。ロケ等に行き収録する場合は1~3万円。ここで幅がある理由についてだが、局の規模に影響するのだという。東京のテレビ局の場合、なぜかテレビ東京とTOKYO MXは「ウチ、テレ東なんで(MXなんで)安くてごめんなさい」とディレクターが頭を下げるのである。出演者の側も「テレ東とMXだからしょうがない」と割り切っている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
几帳面な字で獄中での生活や宇都宮氏への感謝を綴った、りりちゃんからの手紙
《深層レポート》「私人間やめたい」頂き女子りりちゃん、獄中からの手紙 足しげく面会に通う母親が明かした現在の様子
女性セブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン