「医師や製薬会社からすれば、たくさん薬を処方したほうが、それだけ儲けが大きくなる。多科受診、多剤併用が増えてしまっていることには、そうした背景もあります。
もともと医療用医薬品だったスイッチOTC(一般用医薬品)など、患者さんが店頭で買える薬が増えている以上、これまで以上に広範な飲み合わせリスクへの注意喚起を業界をあげてしていくべきです」
利益追求は進められている一方、注意喚起はないがしろにされているのだ。結果として、リスクを避けるには患者が「自衛」するしかない。
「普段から自分の飲んでいる薬は市販薬も含めてお薬手帳で一元的に管理しておき、受診した際に医師に伝える。市販薬を買う場合はかかりつけの薬局をつくっておき、その都度薬剤師に相談すべきです」(堀氏)
※週刊ポスト2017年7月7日号