物流も滞り、食料や医薬品をはじめとする様々な必需品が不足する。核爆発の高度が低ければ被害範囲は狭くなるため、電磁パルス攻撃を免れた地域から物資を輸送できるが、連絡手段や交通インフラが麻痺した大混乱の中で、迅速かつ正確な輸送は困難となる。

 金融機関への影響も深刻だ。災害時に欠かせない現金を引き出そうにもATMが作動しない。銀行のデータセンターでは預金などの顧客データが使用できなくなる可能性がある。電子取引の停止で証券市場は大混乱に陥るだろう。

 身近な例では高層マンションのエレベーターが停まり、閉じ込められる住人が出る。助けを呼ぼうにも連絡手段がない。警察も消防も職員の招集すらままならず、警察車輌も救急車も電気系統が破壊され動かない。

 水道、ガスの供給も止まるだろう。都市部では災害時用の井戸に長蛇の列ができる。

 3・11の悪夢がよみがえるのが原子力発電所だ。送電線からの外部電源を利用する原発が非常用電源や自家発電で停電に対処できない場合、冷却ができなくなり、福島原発事故のようなメルトダウンが現実味を帯びてくる。

 爆風や放射能の影響で人が死ぬことはないが、直ちに人命に関わるケースも発生する。医療分野では生命維持装置や心臓ペースメーカーが停止する恐れもある。航行中の飛行機が制御機能を失って墜落したり、運転中の自動車の電気系統が破壊されて交通事故が多発したりすることも考えられる。

 この攻撃が厄介なのは、復旧までに多大な時間を要することだ。きわめて広範囲に被害が及ぶため復旧要員や修理装備・備品が圧倒的に不足し、被害の長期化は避けられない。前述の米国の報告書では、復旧まで数週間から数年かかるとされる。

関連記事

トピックス

2025年に離婚を発表した加藤ローサと松井大輔(左/本人インスタグラム、右/時事通信フォト)
《ファミリーカーの運転席で弁当をモグモグ…》2児の母・加藤ローサ、離婚公表後の松井大輔氏との現在 いまも一緒に過ごす元夫の愛車は「高級外車」
NEWSポストセブン
女優の大路恵美さん
《江口洋介さん、福山雅治さん…年上の兄弟から順に配役が決まった》『ひとつ屋根の下』女優・大路恵美さんが“小梅役”に選ばれた決め手を告白
NEWSポストセブン
食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《“七三分け”白髪の石橋貴明が動き始めた》鈴木保奈美「私がお仕事をしてこられたのは…」“再ブレイクと闘病中”元夫婦の距離感
NEWSポストセブン
波瑠と高杉真宙の仲睦まじいツーショット
《波瑠がメガネと白セーター姿で高杉真宙にピッタリ寄り添い…》「思い出深い1年でした」新婚ホヤホヤの2人は“お揃いのデニムパンツ”で笑顔の神対応
NEWSポストセブン
2025年8月、群馬県伊勢崎市で国内統計史上最高気温の41.8℃を更新。温度計は42℃を示した(時事通信フォト)
《2026年の気象を予測》2025年以上に暑くなる可能性、夏は“1年の3分の1以上”に…強い夏と冬に押されて春秋が短くなり、季節の“二季化”が進む
女性セブン
『激走戦隊カーレンジャー』でピンクレーサー・八神洋子役を演じ、高い人気を得た来栖あつこさん
《スーパー戦隊50年の歴史に幕》「時代に合ったヒーローがいればいい」来栖あつこが明かすイエローとの永遠の別れ、『激走戦隊カーレンジャー』ピンクレーサー役を熱演
NEWSポストセブン
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
《識者が“皇族の喫煙事情”に言及》「普段の生活でタバコを吸われる場合は…」秋篠宮さまの“車内モクモク”動画に飛び交う疑問
NEWSポストセブン
小室さん眞子さんのNY生活を支える人物が外務大臣表彰
《小室眞子さん“美術の仕事”の夢が再燃》元プリンセスの立場を生かせる部署も…“超ホワイト”なメトロポリタン美術館就職への道
NEWSポストセブン
今年成年式を終えられた悠仁さま(2025年9月、東京・港区。撮影/JMPA) 
《自らモップがけも…》悠仁さまが筑波大バドミントンサークルで「特別扱いされない」実情 「ひっさー」と呼ばれる“フラットな関係”
週刊ポスト
結婚を発表した長澤まさみ(時事通信フォト)
《トップ女優・長澤まさみの結婚相手は斎藤工と旧知の仲で…》インスタ全削除の“意味深タイミング”
NEWSポストセブン
長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン