国際情報

習近平のための病院 万一には道路封鎖しロボ手術もできる

緊急時には軍が周辺道路を封鎖して搬送 新華社/AFLO

 中国・北京には、習近平国家主席や共産党中央委員会の上層部専用の病院「301病院」がある。米・ハーバード大などへの留学経験を持つ、国内最高水準の医師や看護師が集められている。以前、心筋梗塞で倒れた李鵬元首相もここで一命を取りとめた。

 中国国内では臓器移植の先進的な医療機関に位置付けられ、日本でロボット手術を学んだ医師が帰国後に心臓外科主任に就き、中国初のロボット手術が可能な病院となった。中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏が解説する。

「301病院は中国人民解放軍総医院の通称で、人民解放軍の病院の中でも最大級の総合病院だ。しかし上海の病院のほうが欧米で技術を磨いた医師も多く、必ずしも最先端の施設とはいえない。ただ、政治の中枢である北京で、緊急時には人民解放軍が周辺道路を封鎖して最短で搬送できることから国家主席の御用達となっている」

 2011年、江沢民前国家主席が上海の自宅で倒れた際には北京の空港から人民解放軍が緊急配備で周辺道路を封鎖し、警察車両の先導で301病院に搬送された。

「江沢民が運ばれたのは、一般病棟と隔てられた南棟の『元帥楼』と呼ばれる特別病棟だ。私も301病院を訪れたが、元帥楼は厳重に警備され近づけなかった」(宮崎氏)

関連キーワード

関連記事

トピックス

小島瑠璃子(時事通信フォト)
《亡き夫の“遺産”と向き合う》小島瑠璃子、サウナ事業を継ぎながら歩む「女性社長」「母」としての道…芸能界復帰にも“後ろ向きではない”との証言も
NEWSポストセブン
会見で出場辞退を発表した広陵高校・堀正和校長
《海外でも”いじめスキャンダル”と波紋》広陵高校「説明会で質問なし」に見え隠れする「進路問題」 ”監督の思し召し”が進学先まで左右する強豪校の実態「有力大学の推薦枠は完全な椅子取りゲーム」 
NEWSポストセブン
起訴に関する言及を拒否した大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ハワイ高級リゾート開発を巡って訴えられる 通訳の次は代理人…サポートするはずの人物による“裏切りの連鎖” 
女性セブン
日本体操協会・新体操部門の強化本部長、村田由香里氏(時事通信フォト)
新体操フェアリージャパンのパワハラ問題 日本体操協会「第三者機関による評価報告」が“非公表”の不可解 スポーツ庁も「一般論として外部への公表をするよう示してきた」と指摘
NEWSポストセブン
スキンヘッドで裸芸を得意とした井手らっきょさん
《僕、今は1人です》熊本移住7年の井手らっきょ(65)、長年連れ添った年上妻との離婚を告白「このまま何かあったら…」就寝時に不安になることも
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
《広陵高校、暴力問題で甲子園出場辞退》高校野球でのトラブル報告は「年間1000件以上」でも高野連は“あくまで受け身” 処分に消極的な体質が招いた最悪の結果 
女性セブン
代理人・バレロ氏(右)には大谷翔平も信頼を寄せている(時事通信フォト)
大谷翔平が巻き込まれた「豪華ハワイ別荘」訴訟トラブル ビッグビジネスに走る代理人・バレロ氏の“魂胆”と大谷が“絶大なる信頼”を置く理由
週刊ポスト
お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
NEWSポストセブン