国内

亀井静香氏「西郷隆盛や白虎隊など賊軍を靖国に合祀せよ」

西郷隆盛がいなければ近代日本は成立しなかった 近現代PL/AFLO

 明治維新を経て、日本は大きく2つに分断された。“官軍”と“賊軍”。靖國神社では後者は祀られていないのが現状だ。無所属衆議院議員の亀井静香氏は、西郷隆盛や白虎隊など“賊軍”とされた人々を合祀すべきだと主張する。

 * * *
 近代日本は戊辰戦争、西南の役という内戦を経て、新しい国家に生まれ変わった。これらの戦いに参加した人々は勝者も敗者も国のために身を尽くした。しかし明治維新から150年が経とうというのに、西郷南洲(西郷隆盛)や白虎隊、新選組といった内戦の死者が「賊軍」として靖國神社に祀られていないのは、どう考えてもおかしい。

〈靖國神社のルーツである「東京招魂社」は戊辰戦争や士族の乱などで命を落とした薩摩・長州軍ら“官軍”の殉死者を慰霊顕彰し、明治維新を偉業として後世に伝えるため1869年に創建された。

 しかし西南の役を起こした西郷隆盛や薩長と戦った幕府軍や会津軍などのいわゆる“賊軍”は祀られていない。1879年に靖國神社に改称後、日清戦争、日露戦争、大東亜戦争などの国難の際に国家を守るために命を捧げた者を含む246万6000余柱を祀っているが、この「官軍史観」は変わっていない。〉

 そもそも西郷南洲を横に置いて明治維新を語ることはできない。戦をするとともに「和する」ことのできる西郷が尽力したゆえ、不倶戴天の敵だった薩摩と長州が手を結び、江戸城の無血開城が可能となった。坂本龍馬一人が駆けずり回っても明治維新は到底成立しなかった。

 御一新は日本が近代化するためのひとつの過程だったが、大久保利通や桂小五郎といった薩摩・長州閥によるテロ行為や、急激な文明開化路線で日本的な精神を失うことを西郷は批判した。のちの鹿鳴館に代表される急激な西洋化に反対する士族や侍連中の気持ちを代弁して、彼は最後の決起である西南の役を起こした。

関連キーワード

関連記事

トピックス

初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
「ウチも性格上ぱぁ~っと言いたいタイプ」俳優・新井浩文が激ヤセ乗り越えて“1日限定”の舞台復帰を選んだ背景
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン