長州がルーツの晋三総理にも申し入れ書を手渡してある。靖國の問題だから彼はとくに神経質になるだろうが。ただこの問題はA級戦犯とは異なり、中国もとやかく口を挟まないだろう。
我々の申し入れに対して徳川宮司は、公式には「無理だ」「直ちにそうしますとは言えない」と発言しているが、本心ではやりたいと思っているはずだ。靖國神社と一緒になって事業を行う「靖國神社崇敬奉賛会」(崇敬会)の扇千景会長からも「理事会にかけます」との言質を得ている。
問題は、官軍と賊軍の区別にこだわり、強硬に反対する人が一部にいることだ。とくに崇敬会の総代である小田村四郎氏は、決して首を縦に振らない。日本会議の一部も合祀に反対している。
今の世界を見渡してみると、米国のトランプ大統領に代表されるエゴイズムばかりだ。彼らは相手の立場を顧みず、自分の主張を繰り返すばかりなので、世界の至るところで分断や分裂が生じている。世界が寛容さを失った時代だからこそ、日本が誇る「和」の精神が必要であり、賊軍の合祀こそ、日本的な心の象徴のはずだ。
合祀に賛成する多くの人は、「靖國創建150年となる2019年に合わせて合祀すればいい」と言っている。だから我々はこれから根回しを進めて、創建150年を目標に合祀をめざす。近いうちに徳川宮司とも会って、改めてじっくりと合祀をお願いするなど、この夏には何らかのアクションを起こしたい。