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2017.10.22 07:00  週刊ポスト

建築家・安藤忠雄氏 がんから生還し「何があっても凹まない」

◆パリでの大プロジェクトも控える

 以前とほぼ変わらぬスケジュールで働き、週に一度は東京出張をこなす。「来週は上海に講演に行くよ」と笑顔で話すが、そのパワーと気力は一体どこから湧いてくるのか。

「有名になりたいとか、仕事がほしいなんてことは考えてない。自分の仕事に誇りを持ち、責任を果たす。ただそれだけです」

 いま安藤が手掛けているプロジェクトのひとつが、2019年完成予定のパリの現代美術館だ。18世紀に建てられた歴史的建造物である穀物取引所の外観をそのまま残し、内部を展示スペースとして再生する。

「日本では古いものをすぐに壊して新しいものを建てたがるけれど、人々の心の記憶に残っている建築物は絶対に潰したらいけない。我々建築家はクリエイティブな職業でありつつも、人の心に残るものは大切にしていくべきだと思う。新しいものと歴史ある建築物が共存できるよう、今後も挑戦していきたい」

 76歳になっても常に新しい自分を追い求める。その精神は国立新美術館(東京・六本木)で開催中の展覧会「安藤忠雄展─挑戦─」(~12月18日)でも具現化された。

 今回、屋外展示場に「光の教会」を横約6m・奥行き約18m・高さ約7mの原寸大で再現した。実物の2倍に及ぶ約7000万円の建築費用をかけた。そうまでして実現したかったのは安藤が本当に作りたかった“十字架の窓にガラスを入れない「光の教会」”だ。

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