昨今、訪日外国人観光客が増加し、LCCブームで成田空港のポテンシャルは急上昇している。京成は”日暮里-成田 最速36分”の新型スカイライナーAE形を盛んに宣伝している。
2016(平成28)年における一日の乗降人員を見ると、京成上野駅が4万6432人なのに対して日暮里駅は10万1154人と2倍以上の差がある。
JRとの乗り換えのために利用されることが多いとはいえ、これだけの差があると、京成としても「上野より日暮里」を重視するのは当然かもしれない。
“シャンシャン”の誕生で上野にパンダブームが押し寄せても、京成広報部は「博物館動物園前駅を復活させる予定はない」と断言し、「パンダ列車の運行は検討しているが、今のところ不明。発表できるものはない」とブームに乗じる気配は見られない。
昨年、国立西洋美術館が世界遺産に認定された。さらに今年11月には超高層商業ビル「上野フロンティアタワー」が開業し、来秋には上野で野村不動産が初のホテル事業に乗り出す。まさに、今、上野には追い風が吹いている。それにも関わらず、上野における京成の動きは冷ややかだ。鉄道ファンのみならず、地元住民でも京成に期待を寄せている人は決して少なくないのだが……。