国内
2017.11.15 16:00 週刊ポスト
死刑判決の筧千佐子被告 証拠となった通話のやり取り

筧被告には死刑判決が下された(写真:共同通信社)
次々に夫や恋人が死んでいく──逮捕された女は“後妻業”や“毒婦”と呼ばれ、ついに裁判では極刑を言い渡されたが、事件はいまだ多くの謎を残したままだ。一見して“関西のおしゃべり好きなオバちゃん”は、なぜ戦後史に残る殺人事件を起こしたのか。約3年前の事件発覚時から独自取材を重ねてきたノンフィクションライター・小野一光氏が、法廷で明かされた新事実とともに解き明かす。
* * *
「すいません。私、耳が遠いんで、もっと大きな声で言ってください」
そう言った後に起立した筧千佐子(70)に対し、裁判長は少し語気を強めて言い渡した。
「主文、被告人を死刑に処する」
千佐子は証言台で前を見つめたまま、表情を変えることはなかった。
6月26日の初公判から11月7日の判決まで135日間。のべ38回にわたって開かれた裁判員制度開始以来2番目に長い裁判は、こうして幕を閉じた。
交際あるいは結婚した高齢男性に対して、青酸化合物を服用させたとして、3件の殺人と1件の強盗殺人未遂罪が争われた。被害者は京都府の筧勇夫さん(75)、大阪府の本田正徳さん(71)、兵庫県の末広利明さん(79)、兵庫県の日置稔さん(75)で、起訴された4事件のいずれも有罪と認定された。
関連記事
トピックス

「国立病院にコロナ重症者1人、東大病院に7人」でいいのか
NEWSポストセブン

共通テスト&飛行機「マスク拒否おじさん」への損害賠償請求額は?
週刊ポスト

小室圭さんの釈明会見 宮内庁は「天皇誕生日直前の実施」に憂慮
週刊ポスト

山手線が曲がりくねっている理由 鉄道の成り立ちに皇室とのかかわり
女性セブン

1日6万円の休業協力金 「焼け太り」する飲食店もあれば「闇営業」も
NEWSポストセブン

新型コロナウイルス「ヤバ過ぎ派」と「騒ぎ過ぎ派」分断の現在
週刊ポスト

きゃりーぱみゅぱみゅ 「セレブ化」にファンが心境複雑
NEWSポストセブン

大相撲・初場所中継でネット騒然「溜席の妖精」に話を聞いた
NEWSポストセブン