一方、純烈は初出場ならず。個人的には残念である。結成以来、「夢は紅白、親孝行」を前面に打ち出し、楽曲はオリコンチャート演歌・歌謡ランキングで1位を獲得したこともある。どう考えても話題性のある彼らが選ばれなかったのは、今年の出場選考の謎のひとつだと思う。
深読みすれば、『紅白出場』の目標があるからこそ、夢を追いかける彼らを応援したくなるというもの。さらに黄色い風呂桶を手にしたダンサーとともに持ち歌『愛でしばりたい』を歌い踊る彼らのような、にぎやかな「お祭り枠」は、2020年をにらんだ「五輪枠」にとっておかれたという可能性もあったりして?
さまざまな謎を感じる今年の「紅白」だが、やはり最大の謎は、大河ドラマ『おんな城主直虎』で1年間頑張ってきた柴咲コウも菅田将暉も話題になっていないことだ。特に菅田は、今年一番多忙な俳優として、「移動にヘリを使った」と『嵐にしやがれ』でも話題にもなるほどの大活躍。auのCMでの鬼ちゃん姿でも歌った楽曲『見たこともない景色』も話題になっている。紅白出場もアリだったのでは?
思えば、昨年の紅白ではAIが『みんながみんな英雄』、桐谷健太が『海の声~みんなの海の声バージョン~』を歌い、三太郎CM楽曲が揃った。今年も『やってみよう』のWANIMA初出場で三太郎シリーズが続く。そのため菅田はあえて登場せずとなったのか。ならば、いっそ、WANIMA応援のため、菅田がヘリで駆けつけるくらいの仕掛けがあってもいい。
意外に地味で「どうなるんだ」と心配になるようなはじけキャラ不在の今年の紅白。安室も桑田も大事だが、年に一度の「仕掛け」も重要だ。