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吉祥寺ハーモニカ横丁 「住みたい街」に残る闇市の佇まい

周囲に小洒落たお店が増える中、頑なに昭和を貫く(撮影/貴田茂和)

 2017年の「住みたい街ランキング」(SUUMO調べ)では、恵比寿から首位の座を奪還した吉祥寺。飲食店や商業施設が充実しているほか、井の頭公園などの癒しスポットを抱えているのも人気の理由だ。

 そんな吉祥寺駅北口の一等地にあるのが「ハーモニカ横丁」。ルーツは戦後に荒廃した駅前にできた闇市で、武蔵野市に在住していた作家・亀井勝一郎が100軒近くの小さな店舗が狭い路地に立ち並ぶ様をハーモニカの吹き口に例えたことが名前の由来とされている。

 昼間は多くの店がシャッターを閉めているが、日が暮れると居酒屋がいっせいに営業を開始。同時に人通りも増えて、一気に賑わいを見せる。お洒落なバルから大衆居酒屋まで店のスタイルは様々だが、当たり前のように若者と中年が肩を並べて飲みながら歓談している風景が珍しくないのも、この横丁らしさ。これからの忘年会シーズンに向けて、さらに活気づきそうだ。

 ハーモニカ横丁の名店を3店紹介しよう。

【美舟】
 映画『火花』にも登場した、横丁を見守る長老的老舗店。2階は大座敷で大人数の宴会にも最適。名物のカンガルー唐揚(870円)は一度ご賞味あれ。
17:00~翌2:00/1階10席、2階40席(座敷)/無休

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