ライフ
2017.12.12 16:00 女性セブン
うつになる人ならない人、症状の重い軽いはストレス耐性影響

うつになる人、ならない人の違いは?(写真/アフロ)
「更年期の女性や高齢者は、うつになりやすい状況下にあるといえます」――こう語るのは、食事を中心に栄養や漢方を取り入れた治療・減薬を実践する精神科医・漢方医・認知症専門医で、近著に『ココロの不調回復 食べてうつぬけ ~鉄欠乏女子(テケジョ)を救え!~』(主婦の友社刊)がある山口病院・精神科部長の奥平智之さん。
「それでもうつになる人とならない人、症状が重い人と軽い人がいるのは、ストレスに強い体の土台ができているかどうかの違いです。これには年齢は関係ありません。
そのためにも食生活を見直してみてください。まずは脳内ホルモンの産生やミトコンドリアでのエネルギー産生が上手く行くようたんぱく質、鉄、ビタミンB群、マグネシウムをしっかり摂りましょう。特に鉄欠乏を防ぐには、吸収率の高いヘム鉄が含まれる動物性たんぱく質の肉、魚はしっかりと。レバー、牛肉、馬肉、血合いの多いかつおやいわし、牡蠣などには鉄が豊富に含まれます。鉄は、ビタミンCやクエン酸と合わせて摂ると吸収率がアップ。レモンや梅干しなどを一緒に。
またお菓子やジュース、パン、麺類、ごはんなどの糖質は控えめに。小食の高齢者などは、先に肉、魚のおかずを充分に食べてから、最後にご飯を少しという食べ方がおすすめ。また低糖質の食事はカロリー不足になりがちなので、良質のオイルなどで脂質もしっかり摂りましょう」
栄養を摂り入れるだけでなく、きちんと吸収できる体質づくりも重要だ。
「腸内環境をよくするためにはまず、よく噛むこと。当たり前のことと軽視されがちですが、必須のたんぱく質もよく噛まずに未消化のままでは、逆に腸管の炎症の原因になってしまうのです。
また納豆や味噌などの発酵食品、ぬか漬けなどの乳酸菌食品、野菜などの食物繊維も腸内環境をよくします。
さらに鉄の吸収を阻害する炎症が起きないよう心掛けて。青魚のEPAや、えごま油、アマニ油などのオメガ3系オイルには炎症を抑える効果があります」
それでもうつ症状が続くようなら受診が必要だ。
「専門的な治療が必要なうつ病の多くは不眠から始まります。 また、不調がうまく訴えられない高齢者なら、ソワソワ落ち着きのない様子がサイン。これらが2週間以上続くようなら専門医に相談を」
※女性セブン2017年12月21日号
関連記事
トピックス

大江WBSが夜10時スタートに 報ステは「経済ニュース強化を」と警戒

1日6万円の休業協力金 「焼け太り」する飲食店もあれば「闇営業」も

素性明かさず大ヒット 匿名アーティストが語る「匿名の理由」

責任転嫁と説明放棄を繰り返す「菅・二階政治」という疫病

中国から持ち込まれた闇ワクチン 予約リストには大御所芸能人の名も

きゃりーぱみゅぱみゅ 「セレブ化」にファンが心境複雑

大相撲・初場所中継でネット騒然「溜席の妖精」に話を聞いた
