国際情報

麻薬欲しさに実子3人を売った父親 中国社会も驚愕

ネグレクトの問題は中国でも深刻(写真:アフロ)

 社会のセーフティネットは堅持されるべきである。特に子供が露頭に迷うようなことがあってはならない。改めてそう考えさせる事件が中国で起きた。現地の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏がレポートする。

 * * *
 ネグレクト(育児放棄や虐待)の問題は中国でも深刻である。ここ数年、中国社会で大きな話題を呼んでいたのは、出稼ぎ労働者の子供たちが直面する惨状であった。

 これはいわゆる留守宅児童の問題である。両親がともに都会に出稼ぎに出なくてはならない貧しい家庭を襲う問題だ。子供たちだけで暮らしていることで兄弟がそろって自殺するという悲劇が各地で起きた。

 都会では塾に通う富裕層の子供たちが肥満に悩むというニュースがある一方でこうした悲劇が報じられるのだから影響は大きい。だが今回は、そうした悲惨な子供たちのニュースにも慣れた人々でさえ驚愕させた内容であった。というのも自分の麻薬の金欲しさに実子を売人に売り飛ばしてしまった父親のニュースであるからだ。

 事件を詳細に伝えたのは、『華商報』(11月21日)である。その記事のタイトルは、〈麻薬を買うための金を工面するため、3人の実子を売ってしまった父親 二人息子を売って得た金はわずか8万1000元(約133万6500円)〉である。

 事件を起こしたのは陝西省眉県で果物店を営んでいた夫婦である。二人は2007年に結婚し翌年に第一子、続いて2011年に第二子、2013年には三人目の子を授かっている。しかし、悪いことに2013年に夫が薬物に染まってしまうのだ。

 その後は2016年まで金に困るたびに夫は子供を売り続けるのだが、夫婦は同年に離婚している。同じ年の9月には、やっと夫の行為が警察の目に留まり、逮捕となり事件が発覚した。

 現在、夫に売られてしまった子供は、三人のうち二人が見つかっている。しかし一人はいまだ行方不明だという。なんとも悲惨な話である。

関連記事

トピックス

目を合わせてラブラブな様子を見せる2人
《おへそが見える私服でデート》元ジャンボリお姉さん・林祐衣がWEST.中間淳太とのデートで見せた「腹筋バキバキスタイル」と、明かしていた「あたたかな家庭への憧れ」
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
「どうぞ!あなた嘘つきですね」法廷に響いた和久井被告(45)の“ブチギレ罵声”…「同じ目にあわせたい」メッタ刺しにされた25歳被害女性の“元夫”の言葉に示した「まさかの反応」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
遠野なぎこと愛猫の愁くん(インスタグラムより)
《寝室はリビングの奥に…》遠野なぎこが明かしていた「ソファでしか寝られない」「愛猫のためにカーテンを開ける生活」…関係者が明かした救急隊突入時の“愁くんの様子”
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)が犯行の理由としている”メッセージの内容”とはどんなものだったのか──
「『包丁持ってこい、ぶっ殺してやる!』と…」山下市郎容疑者が見せたガールズバー店員・伊藤凛さんへの”激しい憤り“と、“バー出禁事件”「キレて暴れて女の子に暴言」【浜松市2人刺殺】
NEWSポストセブン
先場所は東小結で6勝9敗と負け越した高安(時事通信フォト)
先場所6勝9敗の高安は「異例の小結残留」、優勝争いに絡んだ安青錦は「前頭筆頭どまり」…7月場所の“謎すぎる番付”を読み解く
週刊ポスト
アパートで”要注意人物”扱いだった山下市郎容疑者(41)。男が起こした”暴力沙汰”とは──
《オラオラB系服にビッシリ入れ墨 》「『オマエが避けろよ!』と首根っこを…」“トラブルメーカー”だった山下市郎容疑者が起こした“暴力トラブル”【浜松市ガールズバー店員刺殺事件】
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《熱愛ツーショット》WEST.中間淳太(37)に“激バズダンスお姉さん”が向けた“恋するさわやか笑顔”「ほぼ同棲状態でもファンを気遣い時間差デート」
NEWSポストセブン
4月は甲斐拓也(左)を評価していた阿部慎之助監督だが…
《巨人・阿部監督を悩ませる正捕手問題》15億円で獲得した甲斐拓也の出番減少、投手陣は相次いで他の捕手への絶賛 達川光男氏は「甲斐は繊細なんですよね」と現状分析
週刊ポスト
事件に巻き込まれた竹内朋香さん(27)の夫が取材に思いを明かした
【独自】「死んだら終わりなんだよ!」「妻が殺される理由なんてない」“両手ナイフ男”に襲われたガールズバー店長・竹内朋香さんの夫が怒りの告白「容疑者と飲んだこともあるよ」
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ(右・Instagramより)
《スクープ》“夢の国のジュンタ”に熱愛発覚! WEST.中間淳太(37)が“激バズダンスお姉さん”と育む真剣交際「“第2の故郷”台湾へも旅行」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン