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出光興産社史 付録の自主映画DVDには黒澤明作品常連も出演

出光佐三・元会長(共同通信社)

 社史とは会社が辿ってきた歴史の記録だが、それだけではない。日本最大の社史コレクションを誇る神奈川県立川崎図書館で社史の活用に力を入れてきた司書(科学情報課)の高田高史氏が語る。

「世界にこれほど社史を刊行している国はありません。社史には会社の考え方や社風が詰まっています。日本企業の独自文化といえます」

 百田尚樹氏の小説『海賊とよばれた男』のモデルである出光佐三氏が創業した出光興産が、2012年に刊行した『出光100年史』には、小説顔負けの伝説的エピソードが書かれている。

 1953年、イラン情勢が緊迫化する中、出光はタンカー「日章丸」を派遣する。このとき佐三氏が乗組員に送った檄文が掲載されている。

〈ここに我国は初めて世界石油大資源と直結したる確固不動の石油国策確立の基礎を射止めるのである〉

 社史にはDVD3枚組が付録となっており、その1枚は佐三氏を描いた3時間に及ぶ映画『日本人』。劇場公開作品ではないにもかかわらず、佐三役を黒澤明作品の常連だった木村功、妹を松原智恵子が演じるなど錚々たる顔ぶれが並ぶ。

「映画を付録にした社史は例がないと思います。創業者の生き様を映像として伝えたかったのでしょう」(高田氏)

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