ライフ

「がん、脳卒中、心筋梗塞の要因はストレス」は医学界の常識

ストレスは大病を招く

 都内の病院に勤める看護師は、入院する患者たちにある傾向を見出す。

「がんになった中高年男性の患者さんの多くが、話を聞くと『仕事が雇い止めになり年金だけでは不安だ』『嫁に見舞いに来てほしくない』などさまざまな愚痴を口にします。看護師の間では“ストレスがある人ほどがんになりやすい”というのは定説ではあったんです」

 国立がん研究センターが1月20日に発表したデータは、まさにそれを裏づけるものだった。40~69歳の男女約10万人を追跡調査したところ、自覚的なストレスレベルが最も高いグループは、最も低いグループに比べてがん罹患リスクが11%も高く、とくに肝がんと前立腺がんで顕著な発症リスクの上昇が見られた。

 しかも、女性ではストレスレベルによる明らかな差が見られなかったのに対し、男性では19%も発症リスクが高かった。この研究を行なった国立がん研究センター社会と健康研究センターコホート連携研究部長・井上真奈美氏が解説する。

「ストレスの感じ方は個人によって違いますが、日常的、慢性的なストレスは、一時的なストレスよりも影響が大きく、病気のリスクの要因になりやすい」

 ストレスによって発症リスクが上昇するのは、がんだけではない。近年の研究によって、他の重大疾患でも、ストレスとの因果関係が明らかになっている。

「2004年に発表された52か国が参加した大規模なインターハート研究では、ストレス(抑うつ)を有する人は、そうでない人に比べて急性心筋梗塞のリスクが1.55倍上昇することが明らかになりました。とくに東洋人では2.10倍で、ヨーロッパ人の1.11倍に比べて非常に高かった。日本人は精神的ストレスに弱いと言えるかもしれません」(神戸労災病院副院長・井上信孝氏)

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン