実業家や外資系金融勤務、医者や弁護士といった“ハイスペック男性”をつかまえるべく、港区の高級レストランや会員制バーでキラキラした飲み会を開く「港区女子」。だが、いざ付き合い始めても、結婚にたどり着くのは簡単ではないらしい。現役港区女子でコラムニストの吉川リサコ氏が、身近な港区女子の「決断させたテクニック」をリポートする。
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1年ちょっと前、友人サクラが、福山雅治似の顔も声もかっこいいハイスペ男・カズキと結婚した。彼は弁護士の35歳。車が好きで、服装も派手なタイプ。彼は、紳士的で教養ある男だった。いや、それを演出していた。そんな彼だが、サクラはメロメロだった。
サクラは、メロメロでも引くところを引いていた。結婚前にお泊まりデートをしていた時、「彼の家は、自分の家ではないから」と自分のものは置かず、訪問した時以上に綺麗にするよう掃除を徹底していた。
よく、女は“マーキング”すると言われる。「歯ブラシを置く」「ピアスを置いて帰る」「生理用品を何気にトイレに置く」「朝、彼より遅く起きて無理やり合鍵をもらおうとする」「ガサ入れのように突然夜ピンポンする」──サクラは、「そんなことをするのは三流女だよ」と語っていた。それはハイスペと深く付き合う点で大事なマナーらしい。
カズキは、いつまで経っても自分の部屋に何も置かないサクラに「なんでうちに荷物置いて行かないの? もう1つラックを買うから、うちに荷物置いておけばいいじゃん」と言うようになった。
次第に、「もっと一緒にいたい」「一緒に住みたい」とも言われるようになり、仕事なんかを理由に断わっていると、プロポーズされた。
自分から「結婚して」とけしかけないのは、決断しないハイスペと結婚ゴールするための重要な手法である。サクラは、結婚願望のなかったカズキにプロポーズさせることができた。彼女はプロポーズを即OKし、交際1年で結婚となった。
後日談がある。カズキはハイパーモラハラ男だったのだ。