そのLINEのスクリーンショットは、あっという間に女子たちに共有された。一同、びっくりである。焼き肉は、どんなに高くても10万はいかないだろう。カラオケを含めても計算が合わない。いつの間にかドンペリでも開けてた?
しかも、焼き肉屋でミナは見ていた。会計したヨシキは「領収書ください!」と言っていた。アオイが「明細をメールしてください」と返信すると、しばらくしてヨシキから連絡が来たという。
「先輩と割り勘する予定だったのが、誰も女の子といい感じになれなかったし、俺がかぶることになってさ。みんな可愛いし、いろんな男からご馳走されたりもしてるでしょ? たまにはお金払ってくれてもいいじゃん。俺もしがないサラリーマンだもん。振り込み先、メールするね」
さらにヨシキは、ミナにもこんなメールをしてきた。
「今度恵比寿の叙々苑で夜景見ながらご飯しようよ。デートしてくれないなら、アオイちゃんから聞いた振込先にこの前の金額よろしく~」
もちろん、ミナはヨシキとデートもしていないし、合コン費用も払っていない。彼らの会社名を聞いただけで前のめりになる女子は多いが、中にはこんな地雷もあるのだ。