ビジネス

高速SAグルメが進化 料理人が腕を競う場に

新メニューコンテストでグランプリに輝いた友部SAの料理

 有名チェーン店の進出やご当地料理、オリジナルメニューの数々など、近年、高速道路に点在するサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)の「食」が注目されている。なぜ、“SAグルメ”はここまで進化したのか。モータージャーナリストの鈴木ケンイチ氏がレポートする。

 * * *
「よっしや!」という歓声が参加関係者席からあがります。続いて壇上の真ん中に進み出た料理長を写そうというカメラマンのフラッシュの嵐。グランプリに選ばれた料理長は、誇らしげな笑顔を見せてくれました。3月20日に開催された「平成29年度 NEXCO東日本 新メニューコンテスト 決勝大会」の結果発表の瞬間です。

 これは名前の通り、高速道路のNEXCO東日本が開催した料理コンテストで、参加者はNEXCO東日本エリアにあるSA/PAのレストラン。

 今年のテーマは「地元の食材」「SNS映え」「美味しさ」の3つ。そのテーマを踏まえた新しいメニューを考案し、その内容を審査するというコンテストで、昨年暮れの予選会を勝ち抜いた10店舗のメニューからグランプリが選び出されました。

 今年の覇者は、常磐自動車道路・友部SA(上り)。なんと、過去4年で3度目のグランプリを獲得したという強者です。誇らしげな笑顔も当然でしょう。

 SAやPAの料理人が、独自な料理を生み出して、その味を競う。それが「新メニューコンテスト」です。競い合うことで、料理人はモチベーションが高まり、腕も磨かれます。グランプリを獲得した料理は話題となって、実際の店舗でも数多く売れます。過去4年間で友部SA(上り)では、グランプリメニューが10万食も売れたとか。そういう意味では、ホール担当のスタッフも他人事ではありません。

 ちなみに決勝大会の途中には、メディア向けの試食タイムも用意されており、筆者も味を確かめました。が、決勝に出品された10食は、どれも彩り豊かで味も抜群。正直、どこが勝ってもおかしくないような高いレベルでした。

 高速道路のSA/PAの料理は、道路公団の時代とは、隔世の感があるほど向上しています。その理由は、2005年の道路公団民営化です。

関連キーワード

関連記事

トピックス

本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
2021年ドラ1右腕・森木大智
《悔しいし、情けないし…》高卒4年目で戦力外通告の元阪神ドラ1右腕 育成降格でかけられた「藤川球児監督からの言葉」とは
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン