本田も、発想が抜きんでて、先を行っている。日本の従来の文脈は、彼の頭にはまったくないだろう。本田には、共感する部分が多い。かつてのサッカー選手の常識をひっくり返す、本当にすごい人材だ。アスリートの枠を超えている。
本田の言動やスタイルは唯我独尊すぎると、日本国内で批判があるようだけれど、誤解されている。彼が追っているビジョンに、まだ大多数の人が追いついていないだけだ。
おそらく日本人の大多数が理想とするアスリートのモデルは、イチローやカズだろう。もちろん彼らのようにストイックで、歳を重ねても現役にこだわり、自分だけの工夫と努力を続けていく、孤高のサムライ的な生き方を否定はしない。
だが私は本田のような、日本のプロスポーツ選手の常識にとらわれていないスタイルにこそ、本物の未来があると思っている。
批判を受けてでもビッグマウスで周りを刺激して、ビジネスにも大胆にうって出る。周りの目を気にせず、やりたいことに突き進む。ダルビッシュや本田スタイルの生き方を目標にする若者が増えることに期待したい。
※堀江貴文・著/『属さない勇気』より