一方、『正義のセ』(日本テレビ系)の不器用だがまっすぐな検事・竹村凛々子(吉高由里子)と、『未解決の女 警視庁文書捜査官』(テレビ朝日系)の肉体派熱血刑事・矢代朋(波瑠)は、王道の正義感あふれる主人公。まさに「強く、正しく、美しい(カッコイイ)」ヒロインであり、明快な勧善懲悪の世界観が楽しめます。
ただ実は、「強く、正しく、美しい(カッコイイ)」正義の味方という主人公のほうが少なく、最近の主流は「強く、正しく、クセがある」。「強くて正しい人だけど変人」という主人公が主流になっているだけに、『正義のセ』の竹村凛々子と『未解決の女』の矢代朋は、そのピュアさもあいまって新鮮に見えるのではないでしょうか。
また、今春はダークヒーローがそろったことで、相対的に「強く、正しく、美しい(カッコイイ)」正義の味方のほうが目立っているという感もあります。
そのため、最後まで一定以上の満足感を与えられる作品になりそうですが、注意したいのは「やりすぎて正義感の押し付けになってしまう」こと。もともと吉高さんと波瑠さんは好感度が高いだけに、よほどさじ加減を間違えなければ「ピュアすぎて嘘くさい」「正論すぎて疲れる」とは思われない気がします。
◆終盤にはダークヒーローたちに異変が…