国際情報

金正恩の狙いは在韓米軍の撤退 それを必死に手助けする韓国

平壌を訪れた韓国芸術団と面会する金正恩 KNS/KCNA/AFP/AFLO

 米朝トップ会談で、アメリカは北朝鮮が核を完全に放棄しない限り関係改善に応じない構えだが、「北朝鮮が核を手放すことは絶対にあり得ない」と指摘するのは、拓殖大学教授の呉善花氏だ。呉氏がその見立てを解説する。

 * * *
 米朝会談でトランプ大統領がどう出るかは未知数だ。韓国の右派は、38度線近くに配備されたロケット砲による反撃の機会を北朝鮮に与えず、ピンポイント攻撃できるならば北朝鮮を潰してほしいと願っているし、核放棄がない限りトランプがそう動く可能性は否定できない。

 そのような事態を阻止するため、「アメリカが北朝鮮を攻撃できない雰囲気」を醸成しようと躍起になっているのが文在寅政権だ。

 北朝鮮との対話路線を掲げて当選した「親北」の文在寅大統領は、平昌五輪を徹底的に政治利用し、これでもかと平和ムードを演出した。

 北朝鮮からは芸術団が現地に送り込まれ、南北統一を願う歌が流れた。金正恩の妹・金与正は韓国国内で「金与正の微笑は世界を魅了した」と評価され、「モナリザのようだ」と讃える声まで出た。

 五輪後も韓国のアイドルグループを中心とした韓国芸術団を北朝鮮に派遣し、南北融和を世界にアピールし続けている。

 世界は「平和」「対話」という言葉に弱く、すでに戦争回避を期待する雰囲気が満ちているが、別の意味で本当に恐ろしいのは「戦争が起こらなかった」場合だ。

 北朝鮮のいう「非核化」は北朝鮮の核放棄ではなく核搭載米艦艇などの退去を含めた「朝鮮半島の非核化」であり、結局のところ在韓米軍の撤退を意味する。

関連記事

トピックス

長所は「どこでも寝られるところ」だと分析された(4月、東京・八王子市。時事通信フォト)
愛子さま、歓迎会の翌日の朝に遅刻し「起きられませんでした」と謝罪 “時間管理”は雅子さまと共通の課題
NEWSポストセブン
ウーバーイーツ配達員として再出発した水原一平被告(時事通信)
《水原一平がウーバー配達員に》再出発は「時給20ドル」から ハリウッド俳優も利用していた“抜け穴”の仕組み
NEWSポストセブン
日本中を震撼させた事件の初公判が行われた
【悲劇の発端】瑠奈被告(30)は「女だと思ってたらおじさんだった」と怒り…母は被害者と会わないよう「組長の娘」という架空シナリオ作成 ススキノ事件初公判
NEWSポストセブン
中村芝翫と三田寛子
《愛人との半同棲先で修羅場》それでも三田寛子が中村芝翫から離れない理由「夫婦をつなぎとめる一通の手紙」
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告
【父親とSMプレイの練習していた】瑠奈被告(30)の「女王様になりたい」に従った従順な両親の罪
NEWSポストセブン
松岡茉優と有岡大貴
【8年交際の全貌】Hey!Say!JUMP有岡大貴と松岡茉優が結婚「この春、引っ越した超こだわりの新居」
NEWSポストセブン
藤井聡太八冠、満員電車で予期せぬハプニング 隣に座った女性が頭をカックンカックン…冷静な対応で見せた“強メンタル”
藤井聡太八冠、満員電車で予期せぬハプニング 隣に座った女性が頭をカックンカックン…冷静な対応で見せた“強メンタル”
女性セブン
佳子さま
【不適切なクレームが増加?】佳子さまがギリシャ訪問中に着用のプチプライス“ロイヤルブルーのニット”が完売 それでもブランドが喜べない理由
女性セブン
田村瑠奈被告
【戦慄の寝室】瑠奈被告(30)は「目玉入りのガラス瓶、見て!」と母の寝床近くに置き…「頭部からくり抜かれた眼球」浩子被告は耐えられず ススキノ事件初公判
NEWSポストセブン
中村芝翫と三田寛子(インスタグラムより)
《三田寛子が中村芝翫の愛人との“半同棲先”に突入》「もっとしっかりしなさいよ!」修羅場に響いた妻の怒声、4度目不倫に“仏の顔も3度まで”
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
【独占スクープ】中村七之助が京都のナンバーワン芸妓と熱愛、家族公認の仲 本人は「芸達者ですし、真面目なかた」と認める
女性セブン
日本中を震撼させた事件の初公判が行われた
【絶望の浴室】瑠奈被告(30)が「おじさんの頭持って帰ってきた」…頭部を見た母は「この世の地獄がここにある」 ススキノ事件初公判
NEWSポストセブン