「出会い系の始まりは1989年に始まった『ダイヤルQ2』です。特定の番号をダイヤルすると女性と会話できるシステムでしたが、援助交際目的や高額の利用料請求などが社会問題となって廃れました。パソコンと携帯電話が普及した1990~2000年代にはネットを介して男女がつながる『出会い系サイト』が流行しましたが、男性会員をつなぎとめるために女性のフリをしてメッセージを送る“サクラ”も目立ちました」

 大きな転換点となったのはSNSの登場だった。

「なかでも2004年に登場したmixiによって“出会う”が“つながる”に変化しました。共通の趣味や関心を持った友達の輪が広がり、そこで知り合った人たちと実際に会うことがめずらしくなくなりました」(出町さん)

 SNSの普及により、出会い系のイメージが変わったと語るのは、超実践派恋愛コンサルタントのSaiさんだ。

「かつての出会い系はアンダーグラウンドなイメージがあり、“モテない男女による、使っていることを大っぴらに言えないサイト”でした。また匿名性が高く、監禁や美人局などのトラブルに巻き込まれることもあり、実際に出会える異性の質も平均点より高くありませんでした。しかしここ5年ほどでフェイスブックなど実名を開示するSNSのアカウントと紐づけることが必須の出会い系が増えたことで透明性が高まり、認知度がアップしました」

 世界最大の交流サイトであるフェイスブックを活用している人は、「リア充」(現実の生活が充実している人)が多い。そうした人が出会い系を使うことで、「モテない男女が集う陰湿な出会い系サイト」が「イキイキした男女が交友関係を広げるためのマッチングアプリ」に変化したのだ。

 スマホの普及で「いつでもどこでもお手軽に」が加速した出会い系アプリの勢いはめざましく、現在273億円の市場規模は2022年までに577億円に拡大するとみられる。

 実際、株式会社マッチングエージェントによる2017年の調査では3人に1人以上が出会い系アプリをきっかけに結婚もしくは恋人ができたという。

※女性セブン2018年5月24日号

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