実際に計算してみると、nの値は、42となる。つまり、この池には、42匹の魚がいると推測される。そして、「池全体の魚の数を42匹としたときに10回目に初めて標識のついた魚を釣り上げる確率」は、約8.5%となる。ちなみに、20回目に初めて標識つきの魚を釣り上げた場合は、池全体の魚の数は183匹。30回目なら425匹。50回目なら1208匹と推計される。
この2つ目の方法は、釣りの作業自体は無駄がなくて効率がよい。一方、対数や微分といった数学のテクニックと、パソコンなどでの表計算ソフトを使った計算が必要となり、その手間はなかなかあなどれない。
釣りに自信がある場合は、1つ目の方法。数学のテクニックと表計算ソフトでの計算に自信がある場合は、2つ目の方法がおすすめといえる。池で釣りをしていて、釣り竿を垂れてぼーっとしているときには、その池にいる魚の数の推計についてあれこれ考えてみるのも退屈紛れになると思われるが、いかがだろうか。