芸能

TV界の寵児になった立川志らく「談志を喜ばせたかった」

国立演芸場が笑いの渦に包まれる

 年度平均視聴率「7年連続同時間帯トップ」の昼の情報番組『ひるおび!』(TBS系)のレギュラーコメンテーターに2016年秋から抜擢されて以来、巧みな話術と鋭い視点で視聴者の心を掴む落語家・立川志らく(54)。昨年の「上半期ブレイクタレント部門」(ニホンモニター調べ)で1位、今年のバラエティー番組の出演数も昨年同時期の倍以上の30本超と、今やテレビでその顔を見ない日はない。

 2011年に没した師・立川談志をして「志らくは俺の後継者だ」と言わしめ、現在20人の弟子を持つ“落語界の大看板”が、なぜ50代半ばにして突如“テレビの売れっ子”になったのか。

「談志は生前、私のマネージャーだった自分の弟に『なんでお前は志らくをスターにできねぇんだ』とこぼしていたそうです。落語の才能は認めてくれていたので、遅ればせながらテレビで売れて談志を喜ばせたかったんです」

 落語界では盤石の地位を築き、映画を撮り、劇団を主宰し、本も書く。溢れる才能をテレビに振り向けた理由は、ひとえに亡き恩師の期待に応えたい一心だったという。

「談志という人は……最初はただひたすら怖かったですね。ひと言喋るだけで怒鳴られるのだから、私にとっては“恐怖の塊”。でも、談志が大好きで入門したのだから、誰よりも気に入られたかった。噺を月に2席覚えろと言われたら、4席覚えました。談志が好きだという映画は無条件で全部観た。昔の歌謡曲なんて興味なかったけど、好きな曲だと聞けば何度も聴いていっぱしの懐メロ通に。談志に何か聞かれたら、聞かれた以上のことを答えるようになっていました」

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