例えば『牧田本』では、「果物は朝食に少量だけ食べればいい」といっているのに対し、『津川本』では「果物は心筋梗塞や脳卒中のリスクを減らす」として、1日の摂取量が増えるごとに死亡率が減るデータを紹介している。いずれも「果物が体にいい」という点では同じなのだが、少しでいいのか、たくさん食べたほうがいいのか──健康のために本を手に取った読者は、“両立”し得ないアドバイスだけに困ってしまう。

『牧田本』が推すのはコーヒーだ。そのメカニズムはまだ解明されていないものの、コーヒーに糖尿病を抑える実証データがあるという。

 ただし「挽き立てをブラックで飲む」以外はNG。砂糖を入れたり缶コーヒーを飲むことは、糖質を過剰摂取してしまうデメリットのほうが大きい。

『白澤本』は、緑茶の認知症予防効果を強調する。

「緑茶を飲んでいる人はホモシステイン酸という神経毒性物質の血中濃度が低いことがわかっていました。そこで1か月間、高齢者の食事にお茶の葉を加えてみたところ、ホモシステイン酸の濃度が下がり、認知機能も改善したという研究があります」(白澤医師)

『牧田本』と『白澤本』はどちらも赤ワインの効能を説いている。抗酸化作用があるポリフェノールが含まれ、動脈硬化や心臓疾患などの予防になるという。

 ここで取り上げたのは、いずれも医師がエビデンスを元に教える食事術ばかり。それでも様々な“違い”が出てくるのはなぜなのか。前出・『医者が教える最強の食事術』の監修者で、日本のアンチエイジングの第一人者であるお茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓二医師がいう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン