「医師には副作用を含めた正しい情報をお届けしています。その上で処方するかどうかは、医師の判断に委ねております」
医師にとっても「薬剤性ED」は処方時の“ジレンマ”のようだ。というのも、「EDを招きやすい薬」の多くは生活習慣病の薬で、服用を中断すれば持病の悪化を招いたり、長期にわたって飲み続ける必要があり「薬をやめる」という選択が困難だ。大学病院勤務のベテラン内科医が語る。
「健康状態を損なうリスクがある副作用は当然説明しますが、基本的には疾病の治療に寄与するメリットがデメリットを上回っているかどうかで処方が判断されます。その際に“EDが重大なデメリットかどうか”の判断は、医師によって見解が分かれます。また、患者の年齢も考慮されるでしょう。“セックスができなくなっても治療が優先”という前提に立つ医師は少なくないので、EDリスクの説明がなかったり、不十分だったりすることもあり得ます」
※週刊ポスト2018年6月29日号