「高血圧治療薬は、種類によってEDの副作用が出るかどうかが異なる。EDを引き起こしやすいのは『β遮断薬』(セロケン錠、テノーミン錠など)や『カルシウム拮抗薬』(アムロジン錠、ノルバスク錠など)といったタイプで、『ARB』はEDを引き起こさないといわれています」
消化器系に作用する胃薬の場合はどうか。
「アビリット錠、ドグマチール錠などは胃薬としての効能以外に鎮静効果もあるため、性的興奮が減退し、勃起しにくくなります」(同前)
鎮痛剤がEDを招く原因も神経への作用にある。
「オキシコドン錠、オキシコンチンTR錠などは強い鎮痛作用を持つため、刺激に鈍感になりやすい」(同前)
そうした副作用について、製薬会社側は周知の必要性をどう考えているのだろうか。降圧剤トップクラスのシェア「アーチスト錠」の販売元・第一三共広報グループに話を聞いた。
「医療用医薬品なので、服用される患者さんに向けての副作用についての注意喚起は特別行なっていませんが、添付文書は当社のホームページでも公開し、どなたでも閲覧できるようにしています」
消化性潰瘍用剤(胃薬)で上位シェアの「ドグマチール錠」の販売元・アステラス製薬広報部はこう説明する。