国内

「小池都知事が右傾化した理由」前都知事・舛添要一氏が語る

小池百合子知事もかつてはこんなに「右寄り」ではなかった

 日本の女性国会議員の割合は、13.7%。その数字は「191か国中140位」とされる(出典:IPU、2018年3月2日時点)。その女性政治家のうちに29人について論評した『女政治家の通信簿』著者で文筆家の古谷経衡氏が、同書に登場する政治家とは大体面識があるという舛添要一氏とこのたびトークショーを行った。話題が「女性政治家の保守化」に及ぶと、舛添氏は小池百合子都知事と元妻の片山さつき氏(自民党)の事例をあげて興味深い解説をした。

 * * *
舛添:少なくとも私が知っている若い頃の片山は、全然“右”じゃないですよ。そんな話、うちでは一度もしたことありません。だけど、なぜここまで右になったのかと考えれば、私は選挙のため、集票活動のためだな、と感じます。

古谷:つまり、右翼的スローガンは票に繋がるという話ですね。靖国参拝や、嫌韓的発言を支持する一部の国民は、それを訴える政治家に票を入れる……。私は、片山さんと、在特会(在日特権を許さない市民の会)の集会で会ったこともあります。

舛添:私の偏見かもしれませんけども、昔はそんな傾向はなかった。票を取るために右に走る。小池百合子さんもそうだと思いますよ。

古谷:小池さんはそうでしょうね、知事になってからも、関東大震災時に虐殺された朝鮮人犠牲者を慰霊する式典への追悼文の送付を取りやめ、物議を醸していました。

舛添:もともとの自分の思想にはなかったはずの主張をしはじめるのは、小選挙区制の影響が大きいですよね。

古谷:極端な方向性を見せないと、対立候補に勝てないということですね。ぼくも、その説に納得します。でも、ここ5年ぐらいの片山さんや、国会で「八紘一宇」発言をした三原じゅん子さん、杉田水脈さんといった方々の発言を見ていると、最初は選挙のためだったかもしれないけど、今は本当に右寄りの世界観を有しているように思えます。

舛添:でも、もし安倍さんが総裁選で3選されない、岸田(文雄)さんが総理になったら、彼女らは全員リベラルに舵を切りますよ。

古谷:そうだとしたら、節操がないですね(笑)。

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン