「文書の形式が違うため『相談すること』という項目に症状が記載されますが、ここに追加された症状は医療用医薬品と同じく、薬の副作用という意味です」(PMDA企画調整部広報課)
2016年3月に「使用上の注意」を改訂したのは解熱鎮痛剤の「ロキソニン」だ。同じ成分である市販薬の「ロキソニンS」も同様に指摘を受けた。医薬情報研究所の取締役で薬剤師の堀美智子氏が解説する。
「『相談すること』の欄に『小腸・大腸の狭窄・閉塞』が追加されました。いわゆる腸閉塞のことで、最初は下痢が生じ、その後に激しい腹痛や吐き気が起きます。ガスや便が出なくなったら危険信号です」
腸閉塞は放置した場合、死に至ることもある。
風邪の諸症状に効く薬として知られる「ベンザブロックLプラス」の場合、同成分の処方薬に副作用が追加されたわけではなく、この薬単独で「急性汎発性発疹性膿疱症」が追加された。
「高熱とともに全身が赤くなったり、赤い斑点や白っぽい膿みのようなぶつぶつが出現します」(堀氏)