芸能

本木雅弘の長男・UTAはなぜ高身長? 遺伝のメカニズム

本木雅弘の長男の「身長195cm」はなぜ?(写真:abeca/アフロ)

 木村拓哉(45才)と工藤静香(48才)の次女・Koki,(15才)は5月末にモデルデビューすると、一躍時の人に。世間からは「木村さんに顔がソックリ」「キムタク本人かと思った」と評判で、たしかに写真を見ると、ママよりはパパ似なのかも。

 巷ではよく「娘は父親に似て、息子は母親に似る」といわれるけど、本当なのだろうか。『日本人の9割が知らない遺伝の真実』(SB新書)の著者で、慶應義塾大教授の安藤寿康さん(行動遺伝学)は「それは都市伝説」と一蹴する。

「人間は2万個以上の遺伝子を持ち、それらによって外見が決まります。その遺伝子は誰であっても両親からきっちり半分ずつ受け継いでいるので、“性別によって父親似、母親似がある”という説に科学的根拠はありません」

 2012年、オランダの研究者らが顔立ちに影響を与える5つの遺伝子を発見した。たとえば、その中の「PRDM16」という遺伝子で、「鼻の高さや幅」が決まるという。

 とはいえ、顔のパーツのすべてが遺伝で決まるわけではない。たとえば、笑顔の印象を決める「歯」は、歯そのものの形状は遺伝要素が強いが、歯並びは固いものを食べて顎が発達したかや、歯磨きなどの手入れで後天的に大きく変化する。

 顔でいえば、頬骨の高さや「エラ」の張り方、おでこの広さなどの骨格は遺伝が強く出やすい。「えくぼの有無」や「耳たぶの形状」、「一重・二重まぶた」、「直毛とくせ毛」なども遺伝で決まるという。

◆両親が「くせ毛」なのに子供が「直毛」なのはなぜ?

 両親がその遺伝要素を持っていなくても、祖父母がそうであったり、もっとさかのぼった先祖がその要素を持っていれば、「隔世遺伝」する可能性がある。

「たとえば、両親とも『二重まぶた』なのに、生まれてきた赤ちゃんが『一重』というケースがあります。その場合、祖父母が『一重』だったかもしれません。ところが、『一重』は特徴が表れにくい劣性遺伝なので、親にはそれが現れず、孫の代で現れたのかもしれません。それを、俗に隔世遺伝と呼びます」(安藤さん)

 顔のパーツでいうと「○優性」「●劣性」は、「○優性:くせ毛、●劣性:直毛」、「○優性:福耳 ●劣性:平耳」、「○優性:長いまつげ ●劣性:短いまつげ」、「○優性:歯並び悪い ●劣性:歯並びよい」、「○優性:黒い瞳 ●劣性:青い瞳」などが知られている。

◆モックンの息子が「身長195cm」ってどういうこと?

 本木雅弘(52才)と内田也哉子(42才)の長男であるUTA(20才)がモデルとしてデビューを飾った。UTAは身長195cmで、日本人としては並外れて大きい。一方で、父親の本木は174cmと平均サイズ。身長やスタイルに遺伝的な要素が大きいことはよく知られているので、内田家の身長差には違和感がある。

「子の身長は、両親の身長を決めた遺伝子をベースにして、そこから受け継いだ『身長を高める遺伝子』と『身長を低くする遺伝子』が合わさって決まります。かなり確率は低いですが、たまたま『高める遺伝子』だけが子供に伝わると、両親より極端に身長の高い子供が生まれるケースがあります」(安藤さん)

※女性セブン2018年7月12日号

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